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妖怪百物語  作者: keikato
232/921

232 黒ん坊

 黒ん坊という妖怪がおります。

 これは岐阜県本巣市に伝承があり、江戸時代後期、柳川亭の随筆『享和雑記』に次のような話があります。

 その昔。

 美濃国根尾に住む女の家に、夜になると幻のような男が訪れるようになりました。

 村人たちが女の家を見張ると男は現れなくなり、見張りをやめるとすぐに現れました。

 ある晩。

 女はかまで男を切りつけました。

 村人たちが血痕をたどると、それは善兵衛という木こりの家のもとを通り、山中まで続いていました。

 善兵衛のもとには以前から黒ん坊が山仕事の手伝いに来ていたことから、男はその黒ん坊だったということになりました。

 この黒ん坊。

 体の切り傷を見て思いました。

 女にカマワナケレバよかった。


・カマワナケレバ=鎌はなければ=構わなければ

柳川亭りゅうせんてい

・「享和雑記」(きょうわざっき・随筆)


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