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妖怪百物語  作者: keikato
226/925

226 手形傘

 手形傘は伝説の一種です。

 山梨県甲府市の一蓮寺に伝えられる長柄の傘で、かつて甲府勤番士であった野田成方の『裏見寒話』に次のような話が記されています。

 その昔。

 一蓮寺で葬式が行われていた際、すさまじい雷鳴が轟き、雲の中から毛だらけの大きな手が出て、和尚に掴みかかりました。

 和尚は逆にその手を掴んで引きずり下ろすと、怪物を組み伏せました。

 命乞いをする怪物に和尚は、「寺や檀家を嵐や雷で襲ったりしないと誓うなら許してやる。約束として、墨を掌につけて日傘に手形を押せ」と硯箱を渡しました。

 怪物は日傘に手形を押しました。

 それ以来。

 怪物が雷を落とすことはなかったといいます。

 この怪物。

 一蓮寺の和尚の手に落ちました。


・手に落ちる=その支配下に入る

・野田成方(のだしげかた・甲府勤番士)

・『裏見寒話』(うらみかんわ・1752年成立・地誌)


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