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妖怪百物語  作者: keikato
21/922

21 イクチ

 イクチという妖怪がおります。

 これは常陸国の海の沖にいた怪魚で、江戸時代中期、津村正恭の随筆『譚海』に次のような話があります。

 イクチは体長が2キロメートルにも及び、これが海上に現れると船の上をまたいで通過し、通り過ぎるまで3時間ほどもかかりました。

 また体表からは粘着質の油が染み出していて、船をまたぐ際、この油を大量に船上にこぼしていくので、そのままだと油の重みで船が沈没してしまいます。

 そこで船乗りたちは、柄杓ひしゃくで必死に油を汲み取っては海に捨てました。

 油の汲み出しはイクチが通り過ぎるまで続き、その間イクチは、いっときも油を断つことはありませんでした。

 このイクチ。

 油断なりませんでした。



・油断=注意を怠る=油を断つ

・津村正恭(つむらそうあん・1736~1806・歌人、国学者)

・『譚海』(たんかい・随筆集)


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― 新着の感想 ―
[気になる点] ああああああ! 3333話!! 生きてる間に読めるだろうか・・・? (・Д・); [一言] あ。妖怪の話だから、死んでも大丈夫なのか。。 ほんじゃま、寿命が来たら幽霊になってお邪魔す…
[良い点] しかし・・・ よくこれだけ妖怪に合わせたダジャレを思いつきますね。(^^;)
[良い点] どんな駄洒落で来るのかな、と思ったら、こんなんでした(笑) 毎回よく思いつかれますね。すごいです。 [一言] 活動報告に載せていたとのことですが、千回載せたんでしょうか?
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