表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖怪百物語  作者: keikato
20/920

20 臼負い婆

 臼負い婆という妖怪がおります。

 佐渡島の怪談集『怪談藻汐草』にあり、臼負い婆は白髪頭で口には牙があったといいます。

 あるとき。

 地元の男と、その客が海の沖合いで船釣りをしていると、雨が降り始め、にわかに周囲が薄暗くなってきました。

 と、そこへ。

 老婆が海面に浮かび上がってきました。

 老婆は重そうな石臼いしうすを背負って泳ぎまわり、しばらくすると海の中へと消えていきました。

 地元の男が客に教えます。

「あれは臼負い婆というもんだ」

「あの婆さん、の臼にしたら、軽くて泳ぎやすいだろうに」

「そのことは前に言ってやったことがある。それでも石臼を手放さんのだ」

「なんでだろう?」

「重くてもキにしないってよ」






・キに=気に=木に

・『怪談藻汐草』(かいだんもしおぐさ)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] 解説はいらないのでは? ダジャレ解説したらオワります。。(^^;)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ