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妖怪百物語  作者: keikato
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2 食わず女房

 食わず女房という妖怪がおります。

 日本各地に伝承があり、これは後頭部にも口があって、それは長いかみの下に隠されていました。

 その昔。

 ある男の家に一人の旅の女が訪れ、一晩泊めてほしいと願い出ました。

 女は飯をまったく食べず、しかも働き者であったので、男は女を気に入って女房にしました。

 その後。

 女房は飯を食わないはずなのに、食べ物の減り具合が以前に比べ早くなり、それを奇妙に思った男は屋根裏から女房を見張りました。

 女房が髪結いをほどきます。

 すると長い髪の下から口が現れ、その口で飯を食べ始めました。

「化け物!」

 男はつい声をあげていました。

 翌日。

 男の姿はどこにもなく、カミ隠しにあったのだといわれました。



・カミ隠し=神隠し=髪隠し

・神隠し=子供や娘などが突然行方不明になる


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― 新着の感想 ―
[一言] 「こっちが本当の口だよぉ〜」 「ほいじゃ、こっちは?」 「それは尻の穴〜」 「うわ! 接吻しちまった!」 てな落語ネタがあったような・・・。(^^:)
[良い点] このお話、「二口女」という名前でも知られているものですよね。 シンプル、且つ読みやすい語り口が視覚を刺激してくれるようで、水木しげるさんのイラストが自然に目に浮かんできました。 [気になる…
[良い点] 凄い、オチが綺麗です!! このお話、フェリシモの小さな絵本が家にあって、たまに子供に読んでいます。なので、keikato 様 のオチはどんなかしらと、わくわくしながら拝読しました♪ いつか…
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