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妖怪百物語  作者: keikato
192/923

192 反魂香1

 反魂香はんこんこうは霊薬の一種です。

 これは焚くとその煙の中に、死んだ者の姿が現れるという伝説上の香です。

 その昔。

 想いを寄せ合う男女がいたのですが、悲しいことに女は病で帰らぬ人となってしまいました。

 男は反魂香を買ってきて焚きました。

 女が煙の中に現れます。

 反魂香の煙の中ではありましたが、二人は再び想いを語り合えるようになりました。

 一年が過ぎる頃。

 男がいくら反魂香を焚こうと、煙ばかり出て女はなかなか姿を現さなくなりました。

 男は問いただしました。

「どうしてすぐに出てくれないんだ?」

「それは……」

「まさかそっちにいい男が?」

「そんな……」

 女は言葉を濁してはっきり答えません。

 男を煙に巻きました。


・煙に巻く=言葉をはぐらかせて相手をまどわせる。

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