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妖怪百物語  作者: keikato
185/924

185 釣瓶落とし1

 釣瓶つるべ落としは関西地方に伝承があり、古い木からいきなり生首が落ちてきて、下を通る人間を襲って喰い殺したといいます。

 京都府亀岡市曽我部町に現れた釣瓶落としは満腹になると当分は現れず、2、3日して腹をすかせるとまた現れました。

 ある晩。

 釣瓶落としが、いつものように松の枝の上で人間を待っていますと、向こうから提灯ちょうちんの明かりが近づいてきました。

 やがて灯りの内に若い娘の姿が浮かび上がりました。

――久々に上ものだ。

 娘を喰えることなどめったにありません。

 釣瓶落としは舌なめずりをしました。

 ところが残念にも、娘は一つ手前の角を曲がってしまいました。

 この夜。

 釣瓶落としはおあずけを喰いました。


・喰う=人間を襲って喰う

・おあずけを喰う=決定しかけていた事が延期になる



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