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妖怪百物語  作者: keikato
174/921

174 伊佐々王

 伊佐々いざさおうという妖怪がおります。

 これは14世紀半ばに記された播磨国の地誌『峯相記』に次のような話があります。

 千二百年以上も昔。

 播磨国宍粟郡の安志の山奥には、伊佐々王と呼ばれる巨大な鹿が棲んでいて、これの身の丈は2丈余り、角は七又に分かれ、背には笹が生え、足には水かきがあり、数千頭の鹿を従え、人を襲って喰らっていました。

 天皇の命により播磨国中の兵士が集められました。

 大鹿は谷の奥まで追い詰められると、最後にこう叫んで息絶えました。

「このあと消ゆるなかれ!」

 このとき滝壺の奥深くに、鹿の姿をした伊佐々王の岩が残ったといわれています。

 この大きな岩。

 シカと見れば鹿の姿に見えるといいます。


・シカと=鹿と=たしかに、しっかりと

播磨国はりまのくに=兵庫県南西部

峯相記ほうそうき』(作者不詳・鎌倉・南北朝時代の播磨国の地誌)


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― 新着の感想 ―
[一言]  なんとなく、もののけ姫にでていた「シシ神」を思い出しますね。  シカが人を食うかどうか甚だ疑問なんですけど、人を食っていたら、討伐されてもシカたが無いですよね。  
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