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妖怪百物語  作者: keikato
173/922

173 ぼうずがっぱ

 ぼうずがっぱという妖怪がおります。

 ぼうずがっぱは雨の降る日に限って見かけられたといい、江戸時代後期、滝沢馬琴の黄表紙『阴兼阳珍紋図彙』に次のような話があります。

 ぼうずがっぱはのっぺらとして両腕がなく、その影は火の見櫓やぐらのようでした。

 雨の降る日。

 このぼうずがっぱに行き遭う者は珍しくなく、ぼうずがっぱの屁を嗅いだことのある者によれば、それはたいそう油臭いものだったといいます。

 またぼうずがっぱは、狸や狐のように人を化かすことはなく、ただ雨の日になると、いそいそと外を出歩くのみでした。

 このぼうずがっぱ。

 天気の良い晴れた日は、決して外を出歩くことはありませんでした。

 元は雨ガッパなのでした。



・カッパ=河童=合羽

・滝沢馬琴(たきざわばきん・1767~1848・読本作者)

・『阴兼阳珍紋図彙』(かげとひなたちんもんずい・黄表紙)


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