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妖怪百物語  作者: keikato
160/922

160 うわん

 うわんという妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『画図百鬼夜行』にあり、両腕を振り上げた三本指の男が描かれています。

 うわんは古寺などに現れて、人が通りかかると「うわん」と奇声をあげ、その者が驚いたすきに襲いかかるとされています。

 月のない夜。

 ある豪胆な男が提灯を下げ、古びた寺の前を通りかかったときのことでした。

 道端の暗がりから「うわん!」と声がして、何者かが男の前に飛び出しました。

 うわんです。

 うわんは腕を振り上げ、男に向かって襲いかかりました。

「さわんな」

 男がうわんの腕を払いのけます。

 するとうわんは、右手の三本指を大きく振りかざして見せました。

「うわん!」

「サワンな」

「ウワン!」






・ウワン=うわん=右腕

・サワンな=さわるな=左腕な

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『図画百鬼夜行』(がずひゃっきやこう)

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