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妖怪百物語  作者: keikato
156/921

156 イペタム

 イペタムは妖刀の一種です。

 アイヌに伝承があり、アイヌ語でイペは「食う」、タムは「刀」という意味です。

 その昔。

 ある村長の家にあった妖刀は、人の血を求めて動きまわるため、がまで編まれた包みにしまわれていました。

 ある日。

 蒲の包みが光りました。

 村長はこれを不気味に思って、包みが光るたびに山や川に捨てたのですが、刀はどこへ捨てても戻ってきました。

 その後。

 妖刀は石と一緒に鉄の箱に入れておくとおとなしくなると聞き、村長がその教えどおりにすると、しばらく箱の中で石を削る音がしていました。

 以来。

 石を削り終えると箱が光り、村長はそのたびに石を入れました。

 この両者。

 長らくツバぜり合いが続いたといいます。


・ツバぜり合い=刀

・ツバぜり合い=勝負などで激しくやり合う

・蒲=多年草の抽水植物


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― 新着の感想 ―
[一言] カタナが中で人の代わりに石を削ってた、って感じですね。 しかし、砥石が刃物に削り負けるとは……何とも情けない話です。  イシが弱ったのでしょうか? (笑
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