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妖怪百物語  作者: keikato
154/921

154 樹木子

 樹木子じゅぼっこという妖怪がおります。

 これは水木しげるの著書を始め、妖怪関連の書籍に登場する木の妖怪で、戦場跡地に生えている樹木が、大地に流された血を根から吸い続けてなったものだといわれています。

 見た目は普通の樹木ですが、これは近くを通りかかった人間に襲いかかり、枝の先をくだのように巻きつけて血を吸い取りました。

 ある古戦場。

 戦が終わって長い年月が経ち、そこに立っていた樹木子は久しく人間の血に飢えておりました。

 ですが今は太平の世、人っ子一人、枯れ野となった戦場跡地を通る者はありませんでした。

「クソー、酒でも飲まなきゃやっておれんな」

 今日も樹木子。

 朝から酒を飲んでクダをまいています。




・クダ=管のように巻き=クダをまく

・クダをまく=意味不明なことをいつまでもぐずぐずと繰り返し言い続ける

・水木しげる(1922~2015・漫画家、妖怪研究家)


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