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妖怪百物語  作者: keikato
143/921

143 金槌坊

 金槌坊かなづちぼうという妖怪がおります。

 江戸時代の妖怪絵巻『百鬼夜行絵巻』にあり、それには鳥のような顔で、金槌を振り上げた姿が描かれています。

 この金槌坊。

 慎重で用心深い妖怪であったといいます。

 ある晩。

 材木問屋の番頭が商談をすませての帰り、提灯の明かりを頼りに堀沿いの道を歩いていると、暗がりから突然、人間とは思えぬ奇妙な姿をした男が現れ出ました。

 男は金槌を頭上に振り上げていました。

――金槌坊だ!

 番頭は一目散に走って逃げました。

 金槌坊があとを追ってきます。

 番頭が堀にかかった石橋を渡ったところで、なぜか急に金槌坊の追ってくる速度が急に落ちました。

 この金槌坊。

 石橋を叩いて渡っていたのでした。


・叩く=金槌

・石橋を叩いて渡る=用心の上にも用心深く物事を行う

・『百鬼夜行絵巻』(日本の絵巻物で多数の作品が現存)

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