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妖怪百物語  作者: keikato
142/920

142 衣蛸1

 衣蛸ころもだこという妖怪がおります。

 京都府与謝郡に伝承があり、普段は貝殻に入って海を漂っている小さな蛸なのですが、船が近づくと体についた衣を六畳ほどに広げ、船を風呂敷で包み込むようにして海中に沈めたといいます。

 あるとき。

 漁師たちが地引網を浜に引き上げると、網の中に見たこともない奇妙な蛸が入っていました。

 体の半分が貝殻の中に入っています。

 漁師の一人がこれを手に取ってバカにしました。

「こいつ、貝殻に隠れているとは情けない蛸だな」

 こうして陸に上がっては、さすがの衣蛸も自慢の衣を広げられません。

「ワシが衣を広げたら、おまえらなんかひと呑みにして海の中だ」

 衣蛸は衣のかわりに大風呂敷を広げました。


・大風呂敷を広げる=大げさな言動をする

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― 新着の感想 ―
[一言] ……実は、このタコ実在するんですよね……。  名前は「アオイガイ」、タコなのに貝と言うなまえが付いています。  ――タコなのに貝と名乗るとは、ある意味「イカサマ」ですよね。  タコなのにイカ…
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