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妖怪百物語  作者: keikato
14/922

14 髪切り1

 髪切りという妖怪がおります。

 江戸時代の妖怪絵巻に描かれてあり、絵では手がハサミになっており、髪切りは夜中にどこからともなく突然現れて、人の髪結いをバッサリ切り落としたといいます。

 ある夜。

 髪切りは見目うるわしい女を見つけ、さっそく髪結いを落としてやろうと背後に近づきました。

 ところが女は髪切りを警戒してか、頭を隠すように頭巾をかぶっていました。

――ふん、そんなものをしたって!

 髪切りはそっと背後から忍び寄り、女の頭から頭巾を奪い取りました。

「わっ!」

 髪切りはおもわず声をあげ、2歩も3歩も後ろに退いていました。

 その女はつるつる坊主の尼だったのです。

――甘かったか……。

 この勝負。

 アマカッタのでした。




・アマカッタ=甘かった=尼勝った

・頭巾=被り物の一種で、主として布を袋形に、あるいは折り畳み、頭部や顔面を覆い包むもの


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― 新着の感想 ―
[一言] おお、幾重ものダジャレ! お上手です!
[一言] シザースハンド、考えが甘かったんですねw いろんな妖怪がでてきて、愉しみです。
[一言] 甘かった。アマカッタ。 とても上手(ウマ)かった!
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