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妖怪百物語  作者: keikato
134/922

134 虚空太鼓

 虚空太鼓は怪異の一種で、山口県大島郡周防大島町に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 芸人一座を乗せた船が周防灘で嵐に遭い、そのとき助けを呼ぶために太鼓を打ち鳴らしたのですが、その音がどこからともなく聞こえてくるといいます。

 ある晩。

 漁師が沖合で漁をしていると、どこともしれず太鼓の音が聞こえてきました。

 それは近づく大きな船からで、その船べりにいた男たちが声をかけてきました。

「釣れてるようですね」

 男がそう言っている間にも、漁師は大きなたいを釣り上げました。

「なんと立派な鯛なんだ」

「お上手ですねえ」

「腕がいいからだよ」

 男たちは口々に漁師をほめちぎりました。

 この虚空太鼓。

 タイコモチでした。


・タイコモチ=人の機嫌をとるのが上手い人

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― 新着の感想 ―
[一言] 恥ずかしながら、タイコモチという言葉を初めて知りました。ありがとうございます。 大げさでも、とりあえず褒めてくれる虚空太鼓。 悪い妖怪ではなさそうですが?
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