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妖怪百物語  作者: keikato
121/921

121 引亡霊

 引亡霊ひきもうれんという妖怪がおります。

 三重県の伊勢志摩に伝承があり、これは海で死んだ者の霊が生者を海に引き込んで仲間にしたといわれています。

 引亡霊はナイバという海域に現れます。

 ちなみに海には、潮の流れで海藻や塵芥が集まる場所があり、伊勢志摩の漁師はそうした所をナイバと呼んでひどく怖れました。

 引亡霊は風のない夜に現れ、繰り返し船につきまとうのですが、そのとき海面が真っ白に光ります。

 漁師はこの光を見ると船板を踏み鳴らしました。

 光が散ればただの魚群で、静止していれば引亡霊だといわれました。

 この引亡霊。

 船からいったん引き、それから先まわりして、繰り返し現れて言いました。

「イナイ、ナーイバー」


・イナイ、ナーイバー=イナイイナイバー=ナイバ

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― 新着の感想 ―
[一言] 海の上のゴミたまりみたいなのは見かけたことがありますが、あれ結構こわかったんですね!初めて知りました。
[一言] 亡霊を、もうれんって読むんですね。 ナイバ。地元だけの呼び方って迫力があり、なんだか怖いものを感じます。 しかしオチは可愛らしかった(笑)
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