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妖怪百物語  作者: keikato
114/925

114 布がらみ

 布がらみという妖怪がおります。

 これはかつて長坂にあった布沼の主で、青森県三戸郡田子町に次のような話が伝わっています。

 その昔。

 布がらみは美しい布に化けて沼のほとりの垣根に下がり、見つけて取ろうとした人のもとに伸び、絡みついては沼に引き込んでいました。

 あるとき。

 布がらみに妻と娘を沼に引き込まれた男が、これに強い怨みを抱き、神のお告げに従って鳩の卵を一つ持って沼に出かけました。

 男が沼のほとりで神に祈っていると、沼の水がにわかに音をたてて波打ち始めました。

 男は鳩の卵を割って沼に投げ入れました。

 その直後。

 死んだ布がらみが浮かび上がってきました。

 このとき男は、妻と娘の死のシガラミから解放されたのでした。



・シガラミ=布がらみ=しがらみ

・しがらみ=引き留め、まとわりつくもの


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