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妖怪百物語  作者: keikato
11/920

11 払子守

 払子守ほっすもりという妖怪がおります。

 江戸時代中期、鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』では、仏具の払子が年を経て付喪神となったものだとしています。

 払子とは煩悩ぼんのうを払う法具であり、柄の先に束にした獣毛や麻などがついたもので、本来はハエなどの虫を追い払うために使われた仏具でした。

 ある日。

 木魚達磨が本堂で座禅を組んでおりますと、そこへ払子守が手にした払子を振り振り、腰を振り振り、ふらふらと踊りながらやってきました。

「木魚達磨さん、少しは煩悩は払えましたかね? ほっほほほ……」

 払子守は声高に笑ってから、再び踊りながら立ち去って行きました。

 木魚達磨がつぶやきます。

「ほんと虫が好かんやつだ」


・虫が好かない=どことなくいやな感じがして気にいらない

・払子守=本来はハエなどの虫を追い払う仏具

・鳥山石燕(とりやませきえん・1712~1788・画家)

・『百器徒然袋』(ひゃっきつれづれぶくろ)


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― 新着の感想 ―
[一言] なるほど。。
[一言]  懐かしいですね~。    なんとも嫌味なホッスモリ。  でも、きっとその時は、払子守の虫の居所が悪かったんでしょうね。  
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