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第十話 大ピンチ

 どうしようYABAI。

 ヤヴァイ。

 冷や汗が止まらない。

 一人になってしまった。


 とめ子だいじょうぶかな。空の彼方へ飛んでったけど、死んでたりするのかな。でも着地の瞬間に息止めたら、生きてるだろう。

 それにオレも今にも死にそう。

 だって、機械の腕に捕まれてんだぜ。なんかギシギシ言ってる、体が。

 痛すぎる。痛み軽減してんのかこれ。めちゃくちゃ痛いじゃないか。

 なんか意識したらもっと痛くなってきた。

 いたいいたいいたいいたい。


「……んぐぅ……お金……これしかない……です」


「で。兄ちゃんよ。アリスは知らねぇか?」


 お金無視なの。お金、大事じゃないの。

 こんなチートだらけの世界で金もくそもないか……。


「……ん……が……」


 てか、握りすぎだ。喋れないやばい。


「おっとわりぃな。つい握り殺すとこだった」


 ついで殺すとか、頭に虫湧いてるんじゃないのこいつ。光ってるし。光虫かな。


「んで、アリスはどこだ?」


 スキンヘッドってだけでもすごみあるのに、機械の腕がガシャガシャ音鳴らしてるの怖すぎだろ。なにする気なんだ。なんかエンジン音みたいなのもしてるんですけど。

 とにかく誤魔化さないと……。


「アリスって誰? 新種の虫?」


 誤魔化すと同時にディスるオレ。天才ではないか?

 この挑発に乗ってくれたら簡単だけど、そうはうまく……。


「虫は酷過ぎない? さっきはオレ達もう仲間だろ? なんて言ってた癖に最低ね」


 いくんかーい。

 出てきた。出てきたぞ。こいつ一部始終見てやがったな。とめ子が飛んでったところも見てただろうに。最低だこの女。人でなしだ。

 とにかく、


「もう巻き込まれるのなんてお断りだあああああああああ」


 オレはアリスを餌に逃走する。全速力で。

 全身全霊をかけてオレはこの街から逃げる。


「ふははははは馬鹿め! アリスなんて虫けらのようにあの機械の手に潰されてしまえばいいんだ!」


「あんたの性格最低ねほんと」


「なぜアリスの声が!?」


 横には並走するアリスの姿があった。

 なんだか涼しい顔してますが、オレ全力出してるんです。結構走ったのですでにかなり苦しいです。なんでこいつこんな涼しい顔してんの。可愛いじゃないか。

 あ、でも一生懸命走ってるのも可愛いんだろうなぁ。


「てかアリスがいるってことは……」


「待てやこらああああああああああああああ」


 後ろからはチートなやつらが怒涛の如くやってきている。

 なんか槍をいっぱい飛ばしてきており、やばさしかない。オレのすぐそばに刺さる。あと数センチずれてたらオレの足に刺さってた。

 やばすぎる。

 それにそれだけじゃない。オレよりも足も速いため距離かかなり近づいてきている。

 その上チートを振りかざしていた。スキンヘッドの男に関しちゃ頭まで光らせており、危険度が跳ね上がっている。まぶしい。


「大ピンチじゃねーかああああああああああああああ」



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