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中二病の魔法少女ゾンビ ~心はアラサー、戸籍はアラフォー、そして身体はロリゾンビ~  作者: 禍成 黒いの


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第12話 ナンパと黒塗りの車とお嬢様

 あの後、ダラダラと世間話をしてイツァナグイとは解散しました。

 イツァナグイが漫画や小説に興味津々だったのはちょっとおもしろかったです。

 アニメは、人間の可視光に視界を合わせるのに手間取るので面倒くさいらしいです。


 それで、私が今何をしているかというと……。

 ……まあ、ゼリー飲料が大量に入ったコンビニ袋を片手に街角の電気屋さんの街頭展示してあるテレビから流れるニュースを見ているわけで。


 いや、何かしらの最新情報を得るのにもやっぱりお金って必要なんですよ。

 で、無料で入手できる直近の情報と言ったら、テレビから垂れ流される情報ぐらいしか選択肢が無いのです。

 そして、テレビにしたって長時間無料で見ていられる場所なんて殆どありません。

 今ニュースを見てるこの電気屋だって、長時間滞在すれば不審な眼で見られるでしょう。

 新聞という手もありますが、コンビニで新聞を立ち読みするのも目立ちますし、駅などの捨てられた新聞をゴミ箱から漁るのもちょっとハードルが高いです。


 というかですね、夜がほんっっっとうに暇なんですよ!

 昼間はまだいいんです。なんてったって図書館がありますし、私が知らない10年間の世間の出来事は1~2週間では調べきれませんからそれだけでもまだまだ時間を潰せます。

 そもそも、調べ物が必要無くなったら他の面白そうな本を探しに行けもしますし。

 でも、夜はやれることが本当になにもないんですよ。

 図書館で本を借りるのにはやっぱり身分証が必要でしたし、勝手に拝借するのは以ての外ですし……。

 何より、魔物の出現も夜になると少なくなるみたいですし。


 夜に魔物の出現が少ない理由はアレです。活動してる人間が減ると「ゆらぎ」が受肉する際に受け取る人間の思念が足らなくて、なかなか実体化に至らないからだそうです。

 まあ、昼よりかなり少ないというだけで、夜だからといって油断して良いわけではないのが困るところではありますね。

 魔生対では夜専門のグループが対応に当たっているようです。

 『吸血鬼の魔法少女』さんが主力な様で、中二病力が高そうなので早急に挨拶しておきたいところですね。


 とか考えていると、気がついたらなんか、チャラい感じのお兄さん達に囲まれていました。


 え?何ですかこれ?

 「うっわ、まじでセヴンスちゃんじゃん。何この辺に住んでるの?どこ中?」

 「いや、なんか日本中どこでも出てくるらしいからこの辺に住んでるわけじゃないっしょ。んで、セヴンスちゃんあれっしょ、なんかご飯に困ってる系って話っしょ?俺らとメシ行かね?」

 「え?何この子魔法少女なの?うっわ銀髪さらっさらじゃん。ってかレベル高くね?ヤスの彼女とか並べちゃ行けないやつじゃんコレよ!」


 何?ナンパ?え?これどうしたらいいんですか?

 身長が縮んだせいもあって、頭一つ二つ高い男性に囲まれて矢継ぎ早に声をかけられるとどうしていいのかわかりません。

 「え?あの、突然ご飯行こうとか誘われてもあの……」


 しっかりしましょう精神年齢アラサー女子!

 えーっと、昔ナンパされてた時ってどうあしらってましたっけ……?そもそも、高校生まで陰キャ生活でしたし、大学時代は目つきが人殺しとか言われてたのでひと睨みで退散させてましたっけ?

 まあ、そもそも化粧っ気もなく無く身体のラインが出づらいゆったりした服を好んで着ていたのでナンパされる機会なんて滅多に無かったんですが。

 ……まあ、ダメですね。この「推定中学生ばでぃ」では睨みつけても可愛いだけです。

  


 「大丈夫ダイジョウブ、俺たちゼンリョーな大学生だから。ほら、可愛い子にメシ奢ってキモチヨクなりたいだけだから」

 「てかあれっしょ。こんな時間に出歩いてたら悪いおっさんに絡まれるっしょ。俺等と居たほうがいいって絶対!」

 いやあ、こんなに下心が丸見えなのもこう……、いや、大学生だと男はこんなもんでしたっけ……?こんなもんだったかなぁ……。こんなもんだった気がしてきました。


 というか、私の外見って今中学生ぐらいなんですよ?それに下心出してるとかロリコンですか?ロリコンですよね?

 ちなみに、ロリータコンプレックスの語源となった小説、ロリータのヒロイン、ロリータさんは16歳です。もっと小さい子に欲情するのはいわゆるペドフィリアなので区別しましょうね?


 それはそれとして、本当にどうしましょう?殴っていいやつですかこれ?

 これでも私、魔法少女変身による身体能力バフでオリンピック選手並の身体能力にはなってるんですよ?

 とか考えていたら、車詳しくないから車種とかわからないんですが、明らかに高級車です!と自己主張しているような黒い車が側に止まり……。


 「おう、兄ちゃん達悪いな、その娘さんにウチんとこのお嬢が先約入れてるんだわ。代わりに俺達とメシ食いに行こうや。金はだしてやるからよ」

 と、黒いスーツの人たちが降りてきてチャラい3人組を連行していきました。


 え?状況がわからなくてむしろこっちのほうが怖いんですが?アレ絶対カタギの人間じゃありませんよね?

 遅れて、車から出てきたのは緑の黒髪をツインテールにまとめた淡い青色の着物を着た少女。何処かで見た記憶があるような無いような、そんな印象の女の子でした。


 「お困りになっているとお見受けしたので、わたくしのお付きを使って対処させて頂いたのですが、ご迷惑ではありませんでしたか?」

 ザ・お嬢様といった所作でこちらに歩み寄って、心配そうに私の顔を覗き込んできます。

 いや、何ですかこの状況。さっきの黒スーツさん達と言い、着物の少女といい、ヤのつく世間に顔向けできない系のご職業の方じゃないですよね?


 「あ、はい、ありがとうございました。どう対処していいのか困ってました。もう少し付き纏われてたらぐーが出てたと思います」

 私の答えに少女は上品に笑って、車に同乗するように促してきました。

 いい人っぽくはあるんですが、流石に見知らぬ、ちょっと怖い黒スーツ集団を侍らせてる人についていくのは流石に抵抗が……。

 私の困惑が伝わったのか、満面の笑みでこちらに向き直り……。


 「大丈夫ですよ、魔女セヴンス様。わたくしは魔法少女:ウィステリア・ヴェール。貴方に命を救って頂いた、水流崎理珠です。どうか、貴方にお礼をさせていただきたいのです」

 と、深々と頭を下げるのでした。

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