9/10
9.
女王は天を指さして騎士と妹姫に微笑みました。
「騎士よ、騎士。わたくしは、あなたを妹の側に置きません。けれど皆を導こうとした心強きあなたを皆の導として天の頂に置きましょう。妹が天を駆けるとき、妹が近くを通るとき、その時だけ手を伸ばすことを許しましょう。長き時を経ていつかあなたと妹の駆ける白き道が交わったとき、あなたが妹の側にあることを許しましょう」
そうして、女王は宮殿から足を踏み出すときらきらと強くあたたかく輝きながら黄色の道を歩みました。
力ある人々は顔を見合わせ、時にひとりで、時に手を取り合いきらきらと明るく淡く輝きながら自らの道を探しに行きました。
騎士は妹姫をもう一度だけ抱きしめると、きらきらと変わらず輝く導となるために天の頂に上りました。
妹姫は宮殿で眠り、女王が帰るとその眠りを守るようにきらきらと優しく輝き白き道を行きました。
女王の輝きは大地を温め命を育み弱きものたちを守ります。
妹姫の輝きは大地を冷やし命に休息を与え弱きものたちを守ります。
騎士の輝きは常に天高くあり迷える弱きものたちを導きます。
力ある人々の輝きは空を彩り弱きものたちに希望を与えます。




