8/10
8.
それから女王は天を指さして人々へと目を向けました。
「わたくしと愛しい妹の道はここに分かたれます。わたくしとあなたがたの道はここに分かたれます。力ある者たちよ、自らの道を自らで決めなさい。力ある者たちよ、自ら輝き弱きものたちの希望となりなさい。たとえ二度と交わる日が来なくとも、わたくしの心はいつも共にあると知りなさい」
女王の言葉を聞いた人々は、戸惑いながらも静かに頭を垂れました。
それから女王は、妹姫を抱きしめる騎士を見ました。
騎士は妹姫を抱きしめながら、女王を見つめました。
「女王様、どうか私を姫様のお側においてください。どうか私に、姫様を守らせてください」
女王は妹姫をもう一度見て、それから騎士を見て首を横に振りました。
「騎士よ、騎士。あなたは妹を守れませんでした。あなたは妹の言葉が分かりませんでした。あなたをわたくしの愛する妹の側におくことはできません」
女王の言葉を聞いた騎士は悲しみに涙を流しました。
女王の言葉を聞いた妹姫は騎士の涙に優しく触れました。
妹姫の手に触れた騎士はそのあたたかさに喜び涙を流しました。




