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6.
女王はゆっくりと驚く人々を見回しました。
女王はゆっくりと膝を折ると騎士の腕の中で眠る妹姫に触れました。
「優しい妹、可愛い妹。あなたはいつも怒りましたね。わたくしは休まなければいけないと。あなたはいつも泣きましたね。わたくしはこのままでは倒れてしまうと」
女王は目覚めない妹姫にあやまりました。
「ごめんなさい、あなたの言葉を聞かなくて」
女王は目覚めない妹姫にもう一度あやまりました。
「ごめんなさい、あなたの思いに気が付かなくて」
女王は目覚めない妹姫に何度も何度もあやまりました。
ぽたりと、女王の涙がひと粒、妹姫の真っ白な頬に落ちました。
とたんに真っ白だった妹姫の頬に赤みが差しました。
とたんに閉じられていた妹姫の銀の目がゆっくりと開きました。
「お姉様、お目覚めですか?」
目覚めると、妹姫は優しく優しく微笑みました。
「目が覚めたのね、可愛い妹」
女王は優しい優しい涙を流しました。




