3.
妹姫が女王を宮殿に閉じ込めてから月日が経ちました。
妹姫が宮殿の扉の前にいるのを騎士はずっと見ていました。
困りはてた人々を見かねた騎士が立ち上がりました。
妹姫をののしる人々を見かねた騎士が声を上げました。
「私が妹姫様と話をしましょう」
騎士は女王と妹姫の幼馴染でした。
騎士は小さなころから金の女王と銀の妹姫の側にいたのです。
騎士は宮殿の扉の前に座る妹姫に言いました。
「姫様、姫様、私はあなたが優しい人だと知っています。あなたが人々を愛していると信じています。けれど人々はあなたが悪い人だと言う。私はそれが悔しいのです。人々はあなたを捕まえてしまえと言う。私はそれが悲しいのです。姫様、姫様、教えてください。どうして女王様を閉じ込めるのですか?」
妹姫は騎士を見ると悲しそうに首を横に振りました。
「騎士よ、騎士よ、私はあなたが優しい人だと知っています。あなたが私たちを愛していると信じています。けれどあなたはまだ気づいていないように見える。私はそれが悲しいのです。あなたは真実を知っているはずです。私はあなたを信じています。騎士よ、騎士よ、忘れないで………どうか大切なことに目を向けて」
悲しそうに首を横に振り続ける妹姫を、騎士も悲しそうに見つめました。
人々は、このままでは妹姫を捕まえてしまうでしょう。
人々は、このままでは妹姫にもっとひどいことをするでしょう。
どれだけ言葉をつくしても、妹姫は悲しそうに宮殿の扉を見るだけです。




