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暗殺するので、計画を練ります②

ニーナとジュドーに話をした翌日

俺は普段受けさせられている「王族の教育」を断った。

どこの貴族は何が好きだとか、その夫人は何が好きだとか、くだらない教育だからだ。

こんな内容の教育を受けたところで何が身に付くというのか疑問を感じる

俺は呼び鈴を鳴らして専属メイドのニーナを呼んだ


「お呼びでしょうか、若様」

「少し頼みがあってな、ジュドーにこの手紙を渡してほしいんだ」

「かしこまりました。」


ニーナは手紙を受け取り部屋から立ち去って行った。

手紙には後日集めてほしい人を記載してある。

父親を暗殺したとしてすぐに自分が国を掌握できるとは思っていない。

まだまだ幼い子供である10歳が国王になると他国からは格好の的になる。

そのため後ろ盾となる力が必要なのだ。



手筈が整うまでに魔法創造についてディーネ様がどこまで許してくれているのか確認するか

聞けば早いのだろうが時間もあるのだ、自分で模索することも必要だろう。



魔法は精霊魔法、無属性魔法の大きく二つに分けられている。

エルフ族やドワーフ族等が使用できる精霊魔法は「火」「水」「風」「土」の4種類がある。

これらの魔法は人族には使用できないと伝えられている。

逆に無属性魔法は人族以外には使用できない、そういうものだと認識されている。

魔法創造の神意があれば何でもできると思っていたが、例外ではないらしい

「---火よ---」

試しに掌の上に火を熾してみようと思ったが、うまくいかない。

「---風よ---」

風を吹かせようとしたがうまくいかない。



やはり人族には無理か・・・


「---身体強化---」

肉体の活性化、強化魔法と言われる身体強化魔法

魔法が使えるものは特別爵位を与えられ貴族として迎え入れられる。

それだけ魔法を行使できるものは少なく、貴重であり、利用価値がある。


現在発見されている無属性魔法は身体強化以外にはない。

だからこそ俺の神意である魔法創造で無属性に該当する魔法を作り出せるのではないか。

という結論に至った。


過去に無属性魔法として存在してもおかしくない魔法があると唱えた宮廷魔法使いがいた。

そのものが残した書物は王国に保管されており、俺も一度だけ目を通したことがあった。

そこに記載されていた魔法は4つ

長距離を一瞬で移動する「---ゲート---」

敵からの攻撃を防ぐための「---バリア---」

空を飛ぶ魔法「---フライ---」

重力を操る魔法「---グラビティ---」

どれも精霊の力に該当しないため、使える人族がいても不思議ではない

またバリアとフライを使用している人族を一度だけ見たことがあるとも書いてあった。

それについては他者から年老いた、目が悪くなった、勘違いだろうという扱いを受けた恨みつらみも記載されており、他に理解されない苦しみを味わったことも書かれていた

新しいことを考え発言したり行動に移したりすると非難は飛んでくるものだ


「---ゲート---」

長距離の移動というが試しだから部屋の端から端までの距離をつなぐイメージをしてみた。

長方形の白いもやが部屋の端に生まれ、物を投げ入れてみたところ反対側から出てきた。

「成功だな」


次に

「---バリア---」

目に見えない薄い膜が自分の体を覆っているのがわかる。

「よし!」

枕にかけてみたところ、成功したので、8歳の誕生日にもらった宝飾の短剣で思いっきりさしてみたが刃はまったく通らなかった。


そして

「---フライ---」

体を浮かせることはできたが、浮かせられるのは1メートルほどが限界らしい。

空を自由に飛べると思っていたが残念だ。


最後に

「---グラビティ---」

今の所唯一の攻撃魔法になるであろうこの魔法はどうしてもほしい。

しかし、重力の魔法ということは部屋が壊れてしまうため使用に困っていた。

そこでいい方法を思いついたので試してみることにする。

まずりんごを軽く上に投げる。

その後重力魔法で上から下の重力と下から上に向かう重力で挟んでみることだ。

するとリンゴはつぶれ、たくさんの果汁が床に飛び散り、薄く円盤型になったリンゴの繊維がヒラヒラと地面に落ちた。


「うれしい誤算だがこの魔法は強すぎるな・・・」


魔法は言葉にしなくても効果を思い浮かべ念じるだけで発動するようだ。



おっと忘れてはいけない、昨夜考えを読み取った魔法

「---ゲイズ---」

人のだけでなく、物に使用しても効果はあった。

人に使用することで思考や身長や体重、知りたいと思うことがわかる。

物に対して使用したときは持ち主や効果、用途が読み取れる。


洗脳魔法や催眠魔法も無属性魔法かもしれないが俺はそれに手を出すつもりはなかった。

一度でも手を出してしまえばやめられなくなる可能性があるからだ。

敵を味方にすることもできる。強制的に従わせることができる、人に使えば奴隷にすることも夜伽を命じることもできるようになるだろう。

しかしそれは何が面白いのか、そのような手段で手にした結果などすぐに飽きるに決まっている。



これだけの魔法が使えれば十分だろう

当日を待つとしよう。

えっさほいさ

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