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暗殺するので、計画を練ります①

「若様、ニーナです。ジュドー様をお連れいたしました。」

「入ってくれ。」


専属メイドのニーナは王国騎士団長ジュドーを連れて部屋に入る。


「若様、お久しぶりでございます。それとお誕生日おめでとうございます。」


初老ではあるが剣聖の神意をもつ現役の騎士だ。

今戦いになっても負ける気はしないが。


「ありがとう、そんなに畏まらなくていい、俺にとっては祖父なのだからな。」

「それでも若は王族、ワシは騎士団長、天地の身分離れでありますれば…」


これも貴族の嫌なところだ。

父はジュドーの娘、つまり貴族階級の低い母を気に入り、手篭めにして俺を産ませた。

母は複雑な感情だったのだろう、時折悲しい目で俺を見ていた。

俺には姉が1人、弟が4人、妹が4人いる。

その話はまたいずれ


「…まあいい、それよりこんな夜分に呼び出してすまないな、ニーナもこの場にいてくれて構わない。」

「わかりました。」

「ワシも今日は警備ではないので問題ありません。」

「なら早速本題だが、俺は父上を暗殺するつもりだ」


一瞬で空気が凍りつくのがわかる。

冗談でも口にするような内容ではないからだ。


「思うところもあるだろうが、まずは聞いてほしい、俺は今日女神ディーネ様の加護を授かった。」

「創造神ディーネ、彼女は俺に加護を授ける代わりにこう言った、面白いものを見せてくれ、と」

「俺はディーネ様のいう面白いものが何かはわからん、しかしこの数千年にわたる各国の争いが無くなればそれは面白いものになるのではないかと思っている。」

ニーナは表情を変えないがジュドーは苦虫を噛み潰したようは顔で発言するべきか悩んでいるようだ。


「ジュドー、俺の力を少し見せようか。ニーナが今考えていることを当てよう。」


ニーナは表情を変えない。


「今日の若様なんか格好いい、早く大人になって私のことを抱いてくれないかしら、だ、って?え?は?」


ニーナは表情を変えない。


「お前クールでしっかりしたキャラだと思ってたけど案外可愛いところあるんだな。」


ニーナは表情を変えない


「若様ご冗談を、私は専属のメイドでありそのようなことを考えてはおりません、不敬罪で死刑になってしまいます。(わわわわわ、若様が、かかかか、可愛いって、可愛いって言った!!)」


「可愛いと言ったことがそんなに嬉しかったか、これからも時折言ってやろう、しかしこれでは加護の証明が難しいな」


「若様」

ジュドーが重い口を開く

「では今ワシが考えていることを当ててくだされ、それで信じましょう。」

「わかった、王国騎士副団長シュヴァルツ・カノン・ハイデンが平民を集めて謀反を起こそうとしている、か、それは都合がいいな。」


ジュドーは目を見開いて分かりやすく驚き、椅子から降りて跪く。


「若様、まさしくその通りでございます。

女神ディーネ様のお話し、信じましょう。」


よかった、結構すんなり信じてもらえたな。

魔法創造で洗脳魔法なんて作れば全てが簡単なのだがそれでディーネ様が満足するとは思えない。

できるだけ本人の意思で動いてもらわないとな。


「信じてくれて感謝する、しかし平民をクーデターに巻き込むことは出来ない、いやさせるわけにはいかない」


平民が幸せに暮らせる国を作るつもりだが、平民の反乱で手に入れた王国になってはいけないのだ。

その業は俺が背負う旗だからだ。


「カノンとか言ったか、その副団長には一時的に騎士団を辞めてもらう」


説明もめんどくさいし、暴走されても困る。

騎士団を辞めさせれば情報が漏れたと思いしばらくは自由に動けないだろう。

俺の方は1ヶ月もあれば国の掌握くらい出来るからな。



「ニーナ、ジュドー、2人のことは最初から信用しているが、くれぐれも外部に漏らさないでくれ。」

「承知致しました」「わかりました。」

「話は以上だ、今日のことを他者に聞かれた時は母の話を聞かれた、そう嘘をついてくれ。」


そう言って2人には部屋から出てもらった。


ここからは人材探しだ、いくら俺に力があっても関係各所への指示伝達など、俺でもできないことはある。

いくら能力が高くても人は1人ではできないことはたくさんあるのだ。


まとめることのできる人間を探し出さなければな



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