忍者運がない男
忍者装束が
刀より高級感あふれるんだが
剣豪ジン
小波ここな
読者さまへ
忍者って剣豪にはキツイ
剣豪ジン
剣豪として名を馳せたジンの周りを
真昼に白い忍者装束の一団が取り囲む。
聞いた話では尾張の信長はうつけだと聞いたが、噂が本当なんだと知った。
忍者部隊がバク転したり側転したりたまに手裏剣投げたり剣豪ジンはとくに何もしなかったが
むむっ? ただ者ではない!
首領が叫ぶと爆薬で煙を撒き散らし勝手に立ち去った。
風が煙を運んだので剣豪ジンはむせた。
宿の部屋で熱が出たジンは、煙が毒ガスなんだなぁと感じながら寝転んでいた。
別の日に
剣豪ジンは堺の商人と話していたら真昼に赤い忍者装束の一団が取り囲み
なんで真昼に目立つ格好なんだよと呆れていたら商人が
今はやりの忍者装束やないか〜♪
忍者部隊が嬉しそうに商人に手をふり打ち解けて話し合い始めたので
立ち去りながら
忍者装束にはやり廃れってあるんだなと感じたため
堺の最先端の剣豪衣服の値段を聞いて腰を抜かしそうになった。
あいつら高い忍者装束着やがってと安い蕎麦をすすっていたらちくわぶが入っていたので顔がほころんだ♪
雨と風が吹きすさぶ寺院の境内に
剣豪ジンに挑んだ刺客。
ジンがやっと剣豪らしく
考えていたが甘かった。
金きらの忍者装束の一団が高級な忍者覆面を被り現れた。
しかし刺客が持つ刀剣が業物と知り
剣豪ジンが刀剣に手をかけた頃
雨足が強くなり、忍者覆面を被っていた一団の口元が濡れて呼吸困難になり
刺客が彼らを介抱し始めたので
その場を立ち去り
近郊の温泉に浸かり体を温めながら
忍者集団が窒息しないように願った。
剣豪ジンと忍者の棟梁が刀剣を構えた
雷鳴が轟き忍者の棟梁が稲妻に打たれた。
剣豪ジンはこえー!!と唸って空を見上げた。
剣豪ジンが僧兵に囲まれた。
僧は斬らぬ
なんだと!?きっさまー
やっと渋い展開だと喜んでいたら
忍者集団が真昼に青と黄色の縞々模様の忍者装束で現れたのを見て、刀剣を下げたら
ややっ!?見た事がない構え!
お主ただものではないな!
僧兵が言うので、僧兵はただの暴れん坊なんだなと無表情で見ていたらいつもの
忍者ショーが始まり僧兵たちが狼狽した。
乱れ飛ぶ手裏剣が忍者が剣豪ジンを怖がって適当に投げるためいずれも当たらない。
おお!? もしやそなたは仏に護られておるのか!? ならば助太刀いたす〜!
当たらない僧兵の薙刀と忍者ショーがいつまでも続くので
剣豪ジンが忍者ショーの棟梁に
なんでお前らしつこく狙うのさと訊ねたら
キサマは殿の菩提寺の側に地蔵に供えられた、麦飯のおむすびを勝手に食った。
死罪にあたいする!
剣豪ジンは麦飯食べただけで?
呆れて聞いたら
僧兵と忍者ショーが止まり向き直った。
ただならぬ殺気。
剣豪ジンは逃げ出した!!
やっべー!
地蔵さんゴメン!
鎖かたびらは重たいから
網目に書いた
最先端の忍者装束を着る忍者集団がたまに可愛く感じる剣豪ジン。