告白しよう
「ここはセント王国です。ここはセント王というお偉いさんがいるところですよ。」
セント王国、ここはギルドで仲間などを作る場所に最適らしい。ギルドの人間たちのたまり場と言ってもいい。冒険せずにここで毎日飲んだりしてるやつもいるという。
「今日はもう遅いので宿をとりましょう。」
「そうだな、部屋って?」
「もちろん1つですよ。」
ひ、1つなのか?ど、どうして。
「へ、部屋分けた方が良くない?」
「私達の残金を言ってみてください。」
...20リーク、一泊20リークで2つ部屋を選ぶ金などない。リークはこの世界の通貨らしい。
「リコちゃんは姫様だよな..なんでそんな貧相なの?」
「いっ、1ヶ月もあそこの宿に泊まっていたらそこをついてしまって..」
はぁ、とため息をついて。
「しょうがないから同じ部屋でいい?」
「わ、私は大丈夫です。でもクロウさんが嫌なら私は外でも..。」
「お、俺は迷惑じゃないから大丈夫!!」
頑張れよ俺の理性ちゃん。こうして思春期の男女が1つの部屋でおねんねタイム...
「ってねれるわけねえ!!」
と、心の中かで叫んだ。どういうわけかリコちゃんは寝てるし、すごいなこの子。
「うふふ..zzz」
かわいい寝顔見てると癒されるなと思った。
「かわいいなあ」
つい口に出てしまった。
「え?かわいい?わ、私が?」
「あ、」
リコちゃん起きてたのかよ。...聞かれた。俺の耳が赤くなった。もちろんリコちゃんも、
「か、かわいいって言ってくれましたね。」
「う、うん。か、かわいいよリコちゃんは..。」
「あ、ありがとう、ございます..。」
照れ臭い。どうしようこの空気。いっそ好きって言っちゃうか。今ならいける気がするぞ。
「り、リコちゃん!」
「は、はい!」
「す、すすすすす、」
「す?」
「すすすすすすす、きな食べ物なんですか?」
...俺のヘタレ。と思った。
「えっと、そ、そうですねえ。りんごのステーキですかね。」
なにその水分がないりんごみたいな食い物。
「へ、へ〜。きょ、今日はもう遅いし、寝ようか。」
「そ、そうですね。そうしましょう。」
そしてこの辛い夜は終わった。
次はやっとギルドらしいことする予定です。