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この世界の事情

今日はついに出発の時だぁ!さあいこう!っと思っていたが、リコちゃんはまだ起きていない。

「リコちゃん起きて、朝だよ。」

「むにゅう、後5分..。」

「早く起きてよ。時間なくなっちゃうよ。」

世話の焼ける妹にそっくりだな、と思った。




「す、すいませんでした。私のせいで出発が遅れて、」

「いいよいいよ、仕方ないし。」

出発が10分遅れて俺たちは町を出た。そして俺はリコちゃんに、

「どうしてギルドに登録して旅をするんだ?」

と訪ねた。別に冒険家なら冒険だけすれば良いと思うのだが、

「ギルドに登録しないと報酬がもらえないのですよ。」

「え、魔物倒せばお金って敵はいるんじゃ?」

「何言ってるんですか?そんなわけないじゃないですか。そんな都合のいいことあるわけないですよ。」

...なんと俺が想像していたRPG世界ではなかったのだ。そうか、やはり現実は甘くない。ギルドの人間というのも1つの仕事なのだろう。

「続きですが、ギルドは依頼をこなして報酬を得てランクが上がるというシステムなのですよ。まだ私たちは駆け出しなのでランクはFですが、いつかはSになってみたいです!」

少年のような眼差しでこちらをみて来た。か、可愛い。不意にもそう思ってしまった。

「この世界って平和なの?」

「そうですね、300年前はこの世界は平和ではありませんでしたよ。」

300年も平和が続いているだけで驚きだ。

「300年前に戦争が起こり、それを止めたのが今の4大女神様たちなのですよ。」

そうなのか。やはりあの女神はババアなのだなと思った。

「私も女神の血を引いているのでこのように15歳になったら旅をさせるという伝統があるのです。ですが私はカートレット家に危うく泥を塗るところでした。自分が寝坊してしまいしかも乗る馬車を間違えて1ヶ月も遅れてしまったので、うう。本当にクロウさんには感謝してますよ。もしクロウさんがいなかったらたら私は今頃..。」

そんな苦労がこの子にはあったんだなと思った。自分の家縛られてるわけではないが誇り高く、なおかつ優しさを持っている。

「すごいね。」

「そんなことないですよ。」

と言いながら照れている。かわいいなあ!!

「わ、ご、ゴブリンだ!」

なんと敵が出て来た。やばいなどうにかしなきゃ。

「ドォーーン!!」

「ゑ?」

たった刀を一振りしただけで地面が割れた。

「く、クロウさん?な、なんですか今の?」

「わ、わからない...。」

ち、チートかよと思った。しかし、エマが俺に言ったセリフを思い出した

「チート能力くらいやるよ。まあ頑張ってね〜。」

...あの女神はいいやつなのか?それとも...まあ感謝しよう。

「すごいですよクロウさん!!これならすぐにギルドランクが上がりますよ!!」

リコちゃんはぴょんぴょん跳ねていた。

「あ、ありがとうリコちゃん。」

照れ臭かった。そしてその後目的地の町についたのであった。

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