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プロローグ

高校一年生くらいの時に書いた作品のため、非常に稚拙ですが、どうかお手柔らかにお願いします。

 自分探しの旅に出よう。

 本気半分、格好良いからという理由で使ってみたかったのが半分。……四対六くらいかもしれない。

 別に彼女に振られての傷心旅行というわけではない。そもそも彼女がいないのにどうやって振られろというのか。この謎はホームズだって解けないだろう。もし解けたら「ホームズに解いてもらったんだぜ、俺は」と自慢してもいいと思う。謎も本望だろう。つまり僕に彼女はいないわけで、それが悲しい現実。

 だからこの「自分探しの旅」という言葉は文字通りの意味だ。

 この春から高校に通う僕は、俗にいう「思春期」真っ只中だ。そんな僕は、最近疑問に思うことがある。それは、「自分」とは一体何なんだということ。アイデンティティの確立。その誰もが行き当たる壁に、僕は今当たっている。当の僕はアイデンティティなんてちょっと格好いいじゃないか、と思っているのだけれど。

 本題は、「自分」とは何だ、ということ。

 誰だと聞かれたら僕の名前を言ってしまうだけで終わるから、この場合「何だ」の方が望ましい疑問文だ。

 だからちょっと考えてみた。人の内面を形成するうえで「好き嫌い」はやはり外せない。時と場合によって変化する厄介なものだけど、大事だ。

 僕の好きなものはたくさんある。住んでいる土地やハンバーグ、音楽だったらロックやジャズが好き。読書もどちらかというと好き。流行している本は読む。マンガも好き。部屋にもたくあんある。小学生の時に遊びで書いたりもした。中学で三年間使った僕の机にはオリジナルのキャラクターが落書きされている。卒業式が終わって何日か経っているから、今はもう先生に消されているだろう。少し切ない。

 同年代には理解してもらいにくいが、勉強も好き。だけど野球やサッカー、スポーツも好き。体育の授業でバスケットボールをやった時、スリーポイントを三回連続で決めてバスケ部の友達に勧誘されたのは少し自慢。

 こうやって挙げてみると、結構ある。なかなか幸せでいい人生じゃないか。

 反対に、嫌いなもの。ホラー映画は嫌い。あれは、怖い。食べ物だったらソーセージ。こんなぎゅうぎゅうに詰められた豚の気持ちも考えろ、と思う前に味が好きではない。豚に失礼なのは謝ろう。

 人間性で言ったら、自分のことしか考えていない人、人道を踏み外している人は嫌い。

 僕の好き嫌いなんて所詮その程度で、特筆すべき点はない。

 しかし、それとは別に、複数の僕がいる。

 例えば、この世界が好きだ、素晴らしいと感じている「僕」がいる。しかしそれと同時に、この世界は下らない、価値がないと感じている「僕」もいる。そうかと思えば、好きでもあるし嫌いでもあると中立的な立場を取る「僕」もいて。

 一体どれが本当の「僕」なのか。それが知りたくて、結論として旅に出ることにした。

 いつもとは違ったことをして、新しい刺激を受ければ、なにか手がかりなり足がかりがつかめると思ったのだ。試す価値はある。

 そんな経緯があり、前々から言ってみたかった「自分探しの旅」という題名をつけた。

 旅と言っても、中学を卒業したばかりの少年がどこかへ一人で行くというのは金銭的にも社会的にも厳しいわけで。そして行きたい場所もこれと言ってないので、行先は敢えて考えないことにした。

 使うのは、サイコロ。

 一口にサイコロと言っても六面はもちろん、十面やそれ以上のものだってある。今回は十面サイコロを二つ持って行く。駅に着いたらサイコロを振って、出た目の乗り場に行く。そしてもう一つのサイコロでいくつ進むか決める。着いたらその近くを散策して、またバス停に戻る。どのバスに乗るかサイコロで決めて、どれだけ進むかも決める。その繰り返しだ。リアルすごろくをやってみようと思いついたわけだ。

 僕の住んでいる地域には、バスの一日乗り放題切符があるから、それを買えば金銭的に大分楽ができる。あとは行動。



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