プロローグ
気楽に書こうと思ってます。
「ねー、知ってる? 最近、神宮綾音と時松ユウが結婚したらしいよ」
若い女性二人が傍を通り過ぎていく。その気配を察知し、すっと目深にかぶっていた帽子を更に深くした。
「あーっ、知ってる! あの二人がまさか結婚するとは思わなかったわー」
「ね、それな! まじでお似合いだよねー!」
通り過ぎていくかと思えば、
「あ、良さげなベンチある! 少し休んでこーよ」
「おっけ」
まさかの近くに座るとは思わず、神宮綾音はそっと目を伏せた。手元のスマホをいじる振りをして遣り過ごそうとすると。
「ねえ、さっきの話だけどさ」
「何」
「ほら、神宮綾音と時松ユウの結婚ってやっぱりドラマで、繋がったのかなー?」
「あ、確かに共演してたね」
思い出した、と頷く女性にもう一人の話していた女性が勢いを得たように一つ頷いて、話を続けた。
「そうそう、『きみせか』ね。だから、二人は『きみせか』で繋がったのかなって思って」
「うーん、確かにね。ありそう。ネットでも散々『きみせか』の二人だって騒がれてたしね」
「でしょ?」
「でも、そんな単純な恋愛結婚なのかな?」
「え?」
不思議そうに首を傾げる友人に、女性は疑問を感じたようにゆっくりと話した。
「もし—————もしだよ? 二人が本当は契約結婚だったら、—————どうする?」
決定打となったその言葉で、綾音はその場を立ち去ることに決めた。サングラスを掛け直し、そっとスマホを握りしめながら。
女性たちは、有名人の結婚について話していただけだ。そう、それだけ。
ただ、その有名人が、自分の話だっただけで、
その結婚が、本当に契約結婚だっただけなのだから—————。
不定期更新です。(他作品の息抜きに書いてるだけなので...)
途切れたらごめんなさい。
それでも読んでくださる方、ありがとうございます。
今回はお試し投稿です。よろしくお願いします。
それから、現在他の作品を連載中なので、この1話はそれが終わり次第かな...と思っています。
それまで待ってくださると嬉しいです。




