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第14話 ザコのプライドだって

 僕は頭でイメージした通りに動き出した。


 敵を倒す必要はない。

 いつでも逃げられるように広い空間の中心にいられる場所を探して移動した。

 その分疲れるが、他の5人に比べると戦闘開始が遅い分圧倒的に有利だ。

 僕の動きを見て、白もアピールするような動きを始めたが、もう遅い。

疲れで体が動いていない。


 僕は次にレッドに近づき、敵を挟み撃ちにしそうな動きをとりながら

決して自分からは攻撃を仕掛けず、ザコ敵が攻撃に移ると

 すぐに跳び下がり適度な距離をとった。


 そんな僕の意図不明の動きに、敵のレッド包囲網が一瞬崩れた。

 空いた間隙をついて、レッドが敵ボスに強烈な蹴りを食らわせた。

 テレビで子供の頃見たように、敵ボスが宙を舞った。


 今だ!

 そのボス敵の落下点に走りこみ、

 落ちてきたボスとガツンと音を立ててぶつかった。

 コスチューム防御力はあっても、強いショックで僕は地面に倒れこんだ。


 敵ボスは衝撃を受けた反動で前方へ飛んだ、

 そこにすかさずレッドがカウンターパンチを入れた。


 よし!

 僕はカメラを探した。

 まだレンズが向いている、写ってるはずだ。

「俺は昔からついてないんだ」

 例の謎ゼリフを叫んだ。決まった!

 適度なコメディキャラ感も出せた。


 倒れたボスキャラを連打した後レッドは、僕に向かって親指を立ててグッジョブのサインを出している。

 それはそうだ、目立ついいシーンが撮れたはずだ。

 

 すぐに中心から僕は離脱すると、ずっと外野ザコ敵の周りを逃げ回った。


 それから1時間近く戦いは続いたが、


 僕は、一人も倒さず。

 最後、総攻撃のミサイルランチャーの合図で、全員集合に紛れて白と逆位置で見よう見まねで決めポーズして、なんだかわからないうちに戦いは終わった。

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