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episode2
_____つまらない。
はぁ、と自分の口からため息が零れるのを感じた。
先程まで視界が黒で埋め尽くされるほど集っていた魔物が跡形もなく消え、
晴れた視界の中、雲一つない綺麗な群青色の空を見上げる。
「………」
目を瞑れば穏やかな風が流れ髪の毛を揺らす。
眩い太陽の日差しが届き、ゆっくりと自分の体を暖める。
時間が長くも短くも感じる自然の中に複雑に絡まる思考を振り払う。
ゆっくりと目をあけるとぼやけた視界に右の手に収まっている杖が視線に映った。
その杖は全体的に少し古びて霞んでいる。
しかし、太陽光が反射して輝く姿は日々丁寧に手入れされているのが窺える。
____ずっと昔から共にしてきた杖。
無意識に握る手に力が籠もった。
「…私は、絶対に……、____」
眺めていた杖を振る。
その瞬間、淡い光とともに彼女の姿は消えた。




