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「チャイナドレスでよろしく」

9話目ですっ!

いつのまにやらたくさんのブクマと評価ポイントが!

ホントにありがとうございます!

 飲もうとしていた酒缶を再びテーブルに置いて立ち上がる。


 ったく、こんな時間になんだ? そういえば下半期の町内会費がどうとかって回覧板に書いてあったな。それか?


「はい。どちらさまですか?」


 とりあえずインターホンの通話ボタンを押して聞いてみる。


「あたしよっ!」

「出前の器なら外に置いてあるのでお願いします。美味しかったです」

「まいどっ! 今後とも柚飯店をごひいきにぃ〜♪ って違う! ちょっと! 早く中にいれなさいよ」


 へいへい。

 玄関を開けると、そこには柚が立っていた。


「なんだよ」

「早く入れてよ。他の人に見られたら恥ずかしいじゃない」


 その言い方も誤解を生むと思うけどな。


「いやぁ、お前のノリいいからつい」

「まったくもう。じゃあ、中入るわね」

「麻婆豆腐とラーメンはここで受けとりますねー」

「まだ続いてるのっ!? しかも中華なのは何故!」

「俺が好きだからだ。だから今度はチャイナドレスでよろしく」

「衣装まで指定!?」

「あのスリットから見える足は素晴らしい! それにお前、足が綺麗だからな」

「ふえっ!? えと、いや、そんな……って、そんな格好でここまで来れるわけないでしょ!けど、部屋の中でだけならまぁ……その…… 」

「冗談だバカ」

「〜〜〜〜〜っ!」


 うむ、実に楽しい。気兼ねしない友人とはいいものだ。こいつなら、恋だ! 愛だ! なんてなることはないからな。絶対に。

 そんなノリだけの会話をしていると、ガチャっと浴室の扉が開く音がした。


「あれ? おねぇちゃん?」


 浴室から出て来た結の姿は、髪はしっとりとしていて肌に貼り付き、下はさっきのモコモコショートパンツ。上は暑いのか知らんがキャミソール……いや、ブラトップだっけか? まぁなんでもいいや。ソレだった。

 モコモコの上着はどうした? って思ったけど、手には持ってるからおそらく濡らしたかなんかして着れなくなったんだろう。

 まぁようするに、肌色面積がさっきよりも増えてる。

 ハッキリ言って目のやり場に困るから、「冷えるぞ」とか何か適当な理由を付けて上から何か羽織る様に言おうとした時だ。

 俺のすぐ隣にいた柚が震えた声を出した。


「え、ちょっと待ってよ。なんであんたの部屋の風呂に結が……。しかもその格好……え、今から? まさかもう? そりゃあ、《《あの時》》賛成はしたけど……え? どうゆうこと?」


 あの時? なんの事だ?


「おねぇちゃんどうしたの?」

「『どうしたの?』じゃないわよっ! どういうことか説明しなさい! 後、その格好はなに? もう秋で冷えるんだから上から何か羽織りなさい。すぐに!」

「う、うん。そのつもりだったんだけど、上着間違って濡らしちゃって……何をそんなに怒ってるの?」

「いいから。晃太、あんたも来なさい」


 俺はそのまま怖い顔をした柚に腕を掴まれて、結の部屋に連れていかれた。

 そして現在――


「一体どんな事を考えてたんだよお前は……」

「うぅぅぅぅ……」


 結から説明を受けた柚は、顔を真っ赤にして小さくなっていた。

 こういうとこは姉妹そっくりだよな。


「で、勘違いお姉様はご理解頂けたかな?」

「はい、ご理解しました。けどなんか納得いかない。なんか結にいい具合に言いくるめられているような……。けど、たしかに下着干してるとこには入って欲しくないような……。でも、他にも何か方法があったような……? う〜ん?」


 それは俺も思う。当の本人はニコニコしているが……。


「もういいでしょ? それでおねぇちゃんはこんな時間にどうしたの? なんで来たの?」


 なんか、言い方キツくね?


「ご飯食べに来ましたっ!」


 そしてそれだけの為にこのやり取りは無駄すぎるだろ……。




楽しんで頂けてるでしょうか?

もっとよみたいなぁ〜!気になるなぁ〜!等と思って頂けましたら、ブクマ、☆で評価、感想などお願いしますっ!!

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