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用務員さんの同棲相手は学園で聖女と呼ばれる幼馴染みでした。  作者: あゆう亞悠


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告白。そして……

 俺から言うハズだった告白を追い越しての、結からの逆告白。驚きながら結の顔を見るとわずかに赤く上気していた。

 ……え? ちょっと息荒くないか? ちょっと待った! 待て待て待て!!


「晃太さん………だめ?」


 今度はウルウルとした目で見つめてくる。それと同時にベッドから少し軋む音がした。

 結さん? さっきより顔近づいてません? 絶対今動いたよね? 絶対さっきより体重かけてきたよね?

 ダメだ。なんか知らんけど暴走してる。

 俺がなんとか正気を保てたのは、腰の痛みのせいかもしれない。

 とりあえず落ち着かせないと……。


「結! ちょっと待った! あのさ? と、とりあえず上からどいてくれないか? こ、腰が……」

「……え? ……あっ! すいませんすいません! 私ったら晃太さんがまだ治ってないのわかってたはずなのに!」


 声をかけると数秒の間が空いた後、結はあっという間に顔を青くして俺の上からどくと、ベッドの上に正座して謝ってきた。


「いや、大丈夫大丈夫。それにしてもまさかそっちから言って来るとは思わなかったぞ」

「だ、だってぇ! 修学旅行に行く前に晃太さんがあんな事言うから! 離れる前にあんなこと言われたら期待しちゃうに決まってるじゃないですか! ホントは晃太さんが言ってくるのを待ってるつもりでしたけど、久しぶりに会ってくっついて一緒に暮らしてる部屋に入って二人きりになっちゃったらもう……」

「もう?」

「我慢出来なくなっちゃいましたぁぁぁ……」

「あー、なんかゴメン?」

「ご、ごめんってなんですか!? もしかして違うんですか!? 私の勘違い!? もしそうなら泣きます。それはもうワンワンと号泣します」

「違う違う! 勘違いじゃないから! ちゃんと結が帰ってきたら、ちょっと雰囲気出したくらいにして【《《好きだ。付き合おう》》】って言うつもりだったんだって……あれ?」


 俺、今言ったな? 好きだって言っちゃったな?

 参った。俺としては、飯とか風呂が終わってまったりしてる時にちょっと肩を抱き寄せたりなんかして、ムード作ってから言うつもりだったんだけどなぁ……。

 これ、仕切り直し出来ないかな? うん、出来ないよなぁ……。


 だって──


 結、めっちゃ泣いてるんだもの。

 両手は膝の上で固く握られたままで、全身プルプルしながら涙を流してるんだもの。


「結? あー、えっとな?」

「ふぇあぁぁぁぁ……。ふぅぃぃぃぃ……うぐっ……ぐずっ……」


 ダメだ。会話にならぬ。とりあえず……


「結、おいで」


 俺は手を広げて結を呼んだ。するとすぐに俺の胸元にすがりついてきて腕の中にすっぽりとおさまる。俺はそのまま抱き締めた。


「待たせてゴメンな?」


 俺の言葉に対しての結の返事は、首を横にフルフルと振り、その後ゆっくりと顔を上げてその小さな唇を開いた。


「晃太さん」

「なんだ?」

「好きです」

「俺もだよ」

「大好きです」

「あぁ」

「結婚してください」

「あぁ、わかっ……ちょっと待て」


 いきなり何を言い出すんだこの子は。


「待ちません」

「なんでだよ!?」

「冗談です。私はまだ学生ですもんね」

「そうだよ。だから、それにそういうの決めるのはまだ早いんじゃないか?」

「……だいたい目立ち始めるのか五ヶ月目くらいだとして……逆算すると……。晃太さん、最初の子供は来年の十月頃から──」

「それはもっと早いわっ!!」

「じ、冗談ですよぅ……。だんだんにですよね?」


 まったく、いきなり何の計算だよ。

 つーか告白だぞ? もうちょっとこう……甘い雰囲気ってものがあるんじゃないのか?

 俺達らしいと言えばらしいけど──



「そうだよ。なんでいきなりそんな話まで飛ぶんだか……」

「いいじゃないですか。私はずっと考えてましたよ?」

「そ、そうか……。あーえっと、取り敢えず飯にしないか? 腹減ったろ?」

「そうですね。お腹すきました。けどその前に……晃太さん、これからは恋人として宜しくお願いしますね? 【ちゅっ】 それじゃあご飯作りますね。買い出ししてないから有り合わせになっちゃいますけど」


 そんな事を言いながら俺の頬にキスをすると、俺の腕の中から出ていこうとする。


 ──あのな結、俺もな? いつもやられてばっかりじゃあないぞ?


「結」

「えっ?」


 俺は、結の手を掴んで軽く引っ張り、背中に手を回して引き寄せると同時に──


「俺からするのは初めてだな」


 そう言ってキスをした。



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