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用務員さんの同棲相手は学園で聖女と呼ばれる幼馴染みでした。  作者: あゆう亞悠


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「お弁当つくってきたんだけど食べ……え?」

 結局学校に着くまで秋沢は俺の隣にいた。だが、特に好奇の視線に晒される事はなかったな。俺はただの用務員だから目立たないのは分かるが、秋沢は割りと目を引く容姿をしてると思うんだが?


 ちなみに、あの変な演出はあれっきりで終わった。聞いてみた所、自宅の下のコンビニに置いてある男性向け情報誌で得た情報らしい。耳年増ならぬ目年増ってか? 色々と偏りすぎだろ……。


 校門の前で二手に別れていつも通りに倉庫へ行くと、何やら不機嫌な顔で小屋の前で腕を組んでいる柚の姿があった。


「よう、何そんな仏頂面してんだ?」

「あらおはよう。朝から女子高生と一緒に登校してきた用務員さん」

「ん? 見てたのか? なんか途中から一緒になってな~」

「あっっっそうっ! まったく……私だって……」

「で、朝からこっち来るなんてどうした? 急ぎの用事か?」

「え、あ、うん……ちょっとね。え~っと……」


 なんか言いづらそうだな……。俺、なんかしたっけ? 怒られる? うそん。あっ、もしかして仕事関係?

 とりあえず鞄から着替えやら弁当やらを机に出しながら聞いてみる。


「仕事のか? 今日の作業の為に呼んだ業者が入って来てるとか?」

「違うわよっ! ……今日から結が修学旅行でいないでしょ? それに、ここ最近ずっと結が弁当作ってくれてたじゃない? 晃汰の事だから絶対いない間にコンビニの弁当とかで済ますでしょ? それで……だから……その……お弁当作ってきたんだけど食べ……ってあれ? ソレ何?」


 結がハンカチに包まれた物を片手に持ちながら俺の机を指差す。


「ん? あぁこれか。これは弁当だぞ。結が自分がいない日数分の朝夜のおかずと、弁当用のおかずを冷凍庫に作って入れておいてくれたんだ。だから俺は米を炊いて電子レンジで温めるだけってわけだ」

「そう……なんだ……結が……」

「で、それなんだ? すげーいい匂いするけどもしかして弁当? 俺に?」

「ふへっ!? あ、えっと……うん。けど、結のがあるなら……」


 柚の弁当なんて付き合ってた時以来か。あの時のはまぁ……うん。それが今では結の師匠だもんなぁ。よし。


「サンキュー! 有難く食べさせて頂きますっ!」

「えっ」


 そう言うと俺は柚の手から包みを半ば強引に受け取る。


「えってなんだよ。わざわざ作って来てくれたんだろ? なら食べるに決まってんじゃねーか」

「だって……二つも食べたらお腹苦しくなるでしょ?」

「大丈夫だって。何せ今日は一日中力仕事だからな。むしろ足りないんじゃね?」


 そんな風に軽くおどけて見せる。まぁ、確かに昔みたいには食えないけど二個くらいならいけるだろ。何より、せっかく作って来てくれた物を食べないわけにはいかないよな?


「そっか……ありがと。あの……さ、お昼私もここで食べていい? 《《あの頃》》とは違うから、食べてるとこ見てみたくて」

「いいぞー。ほら、倉庫の合鍵。作業次第では戻りが遅れるかもしれないからな。もし先に来たら開けて入っててくれ。ついでにお茶淹れてくれててもいいぞ?」

「合鍵……。 って何よソレ~。しょうがないわね! お茶くらいなら淹れてあげるわ! あはっ♪」

「おぅ! てかそろそろ朝の職員会議じゃねぇか? 遅れるぞ?」

「ホントだ! ヤッバイ! じゃあまたねっ」

「う~い」

「~~♪」


 妙に機嫌良く、鼻歌を歌いながらスキップ……ではなく、結構なマジ走りで去っていく柚を見送った後は俺もツナギに着替えて、首にタオル巻いて準備完了。

 さぁて、今日も働きますか!


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