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用務員さんの同棲相手は学園で聖女と呼ばれる幼馴染みでした。  作者: あゆう亞悠


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「ギュウしますよ?」

 水着姿の結が未だに俺が浸かっている浴槽の中に入ってくる。ワンルームの部屋に付いたユニットバスだからはっきり言ってそんな広くない。実家の風呂みたいに足を伸ばせるわけもなく、膝を曲げて入ってるからむしろ狭いと言ってもいい。

 そんな所に二人で入るものだから、当然肌と肌の接触面積は大きくなるわけで……。


「ふぅ……やっぱり二人だと狭いですね? 足、そんなに曲げて辛くないですか? こっち向いても大丈夫ですよ?」

「そりゃ狭いだろうよ……。ってこのままそっち向けるかよ! 俺は水着とか着てないの忘れてないか!?」


 漫画みたいに謎の光とか過剰な湯気とか無いんだぞ!? そんな状態でそっち向いたら……。


「あっ……えっと、そ、そうですよねっ! 忘れてました……。それなら……」


 結がいきなり浴槽から上半身を乗り出したから横目で見てみると、どうやらシャンプーとかが並んでる棚に手を伸ばしているみたいだ。

 そしてボトルみたいな物を手に取るとまた全身が浴槽の中へ戻ってくる。あぁ、上がらないのね……。

 そういや前から気になってたんだよな。ソレ。

 俺のじゃないから触ることは無かったけど。なんなんだろ?

 すると後ろから結がこんな事を言ってきた。


「ちょっと待って下さいね。コレ、入浴剤なんですけど、コレを入れれば……」


 そんな声と一緒に何かを浴槽にパシャっと入れる音。その後すぐに結の手がお湯をかき混ぜ始めた。すると、だんだん浴槽内のお湯がいい匂いをさせながら白く濁っていき、やがて乳白色になって水面下が見えなくなった。

 あ、時々その指が俺の背中にぶつかってくすぐったがったが、そこは我慢した。


「ほら! 見てください。これならこっち向いても大丈夫ですよ!」

「ソレ、入浴剤だったのか。ちょっとヌルヌルする? あと、いい匂いだな。確か……カモミールだったか?」

「そうですそうです! ヌルヌルしてるのは保湿効果もあるんですよー! って露骨に話そらしましたね? こっち向いて下さいよぉ。じゃないと後からギュウしますよ?」


 あ、それは勘弁して下さい。


「わ、わかったよ……」

「ふふっ、やっとこっち見てくれましたね。どーも、こんばんは♪︎」

「あ、はい、こんばん……は?」


 体育座りみたいに膝を抱えた結がニコニコしながらそんな事を言ってくる。俺もつい同じ様に返しちゃったけど……いや、なんだコレ。


 つーか、入浴剤のおかげでこっちが見えなくなったのは良いんだけど、水面が揺れる度に谷間がチラチラと見える。水着も見えなくなったからなんかこう……付けてないような感じに見えてしまう。うむ。


「晃太さん、胸ばっかりじゃなくて私も見てくださいね?」


 バレテーラ



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