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小説にうんちくを書き込むのは問題ないが、そのうんちくに間違いが多いのはしらけるので困る。

今回は、とある人気作家様のうんちくを取り上げます。


今度こそ削除かな~

 なろうで活躍するある人気作家様がいます。この作家様は投稿する作品が次々と書籍化されるという、筆者をはじめとする底辺作家にとって大変うらやましい限りの方です。


 この作家様の作品はキャラが立っているし、ストーリー展開も上手なのでファンも多く、作品がつぎつぎと書籍化されるのは当然だと、底辺作家の筆者などは思っているのです。


 ところで、この作家様はストーリーの間にうんちくを書く癖があるのですが、そのうんちくに間違いが多いことに閉口しています。

 (せっかく盛り上がっているのに、いきなり間違いだらけのうんちくを読ませられると、しらけてしまう)


 気がついたのは、人気作家様が「ネットショップもの」ブームに乗っかって書いていた作品を読んでいたときです。


 異世界に転移してしまった主人公が「ネットショップ」の力を駆使して、武器の刀を用意したのですが、その刀の材質がトンデモだったのです。

 

 それは、「カーボン合金」なるファンタジー金属で作られていたのです。


 ここまで読んだ読者の方はこう考えるでしょう。

 「ミスリルやオリハルコンなどのファンタジー金属は、どの作品にも出てくるはずだ。著者が新たに考えた、『カーボン合金』なるファンタジー金属を否定するおまえは間違っているぞ」


 確かに、筆者も異世界ならばカーボン合金やガンダリウムが出てきても何ら不思議ではないと思います。

 ですが、この作者は致命的なミスをしてしまったのです。


 なんと、『カーボン合金』製の山刀マチェットが、2010年代のネットショップで気軽に買える設定にしてしまったことです。


 設定通り、主人公はネットショップ「密林」で、カーボン合金製の山刀を購入していました。


 この設定のどこが問題かというと、人気作家様の設定だと、筆者やあなたが「アマ〇〇」や「楽〇」のサイトを開いて、「山刀」や「マチェット」で検索をかけると、『カーボン合金』製の山刀が簡単に買えることになってしまうのです。

 (そもそもファンタジー金属製の物品は、地球上のどこに売っているのだろうか?)


 これを読んだとき、思わず「なんでこの作者、ストーリーは上手なのに、現実世界とのリンクが下手くそなんだ?」とつぶやいてしまいました。


 筆者の予想では、「Carbon steel」製のマチェットを、「カーボン合金」と誤訳か意訳したのでしょう。

 「Carbon steel」の直訳は「炭素鋼」なので、人気作家様は「頭痛が痛い」と同様になると思って、「カーボン合金」と意訳したのかもしれませんし、銀河な英雄の伝説に出てくる「炭素クリスタル製の刃を持つ戦斧」と同じ発想で、「カーボン合金」を思いついたのかもしれません。


しかし、はがね、鋼鉄は、炭素(C)を0.04~2%位含む鉄合金のことで、炭素鋼と表現することは一般的です。鉄を扱う業界や専門書でも「炭素鋼」という表現は使用されています。

 (ネットの辞典でも「炭素鋼」の用語は使用されている)


 また、「カーボン合金」と表現した場合、炭素が主成分の合金という意味になりますが、炭素は「非金属元素」のため、炭素原子同士が金属結合をすることはありえず、「合金」という言葉は使用できません。

 

 つまり、人気作家様は科学知識にうといことを、読者に公表したことになってしまいました。


 せっかく「カーボン合金」なるファンタジー金属を発明したのに、その使いどころを間違ったために、科学知識にうといことを公表する羽目になった人気作家様でした。


 この作品ですが、筆者以外の読者からも感想欄に厳しい突っ込みを入れられていたらしく、作者様は精神的に参っていたようです。

 

 最後は、「火炎○」の作り方を書いてしまったため、運営から「削除要請」があったようで、この作品はあえなく「なろう」から姿を消しました。


 でも、この人気作家様、現実世界とのリンクをあきらめず、他の作品でもいろいろ「うんちく」を書き込むのですが、相変わらず間違いだらけです。


 誰か、人気作家様の考証を担当をしてくれませんか?

削除されなければ、炭素鋼からの刃物の話などを書いてみたいと思います。

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