その主張を信じても大丈夫ですか?
書いてはみたものの、倫理規定に引っかかるのかな~
でも、どの作者もネットで調べられる程度の情報程度はきちんと活用して、作品を書いて欲しいし。
う~ん、むずかしい。
小説投稿サイト「小説家になろう」では数多くの作品が掲載されていますが、読む際に気をつけないといけないことがあることに気づきました。
それは、投稿に書かれている情報に「間違い」が多いことです。それをうっかり信じてしまうと、どこかでその知識を披露したとき間違いを指摘されて、大恥をかくどころかあなた自身の信用をなくしてしまう可能性があります。
自分がその手の「間違い」にはっきり気づいたのは、あるうんちく系エッセイを読んでいたときです。
最初は、映画やアニメ、ゲーム、ホビー関係のうんちくというか裏情報を書いていたので、「へえ~、こんな裏情報をどこから仕入れているのだろう。業界関係者に太いパイプがあるのかな~」などと勝手な推測していました。
あるとき、うんちく系エッセイに映画「座頭市」に関することが書いてありました。
最初は面白おかしく読んでいましたが、ある箇所まで読み進んだとき「んっ?」と疑問が出てきました。
それは、座頭市の刀法を「抜刀術」と何度も書き込んでいたことです。座頭市は昭和に映画化されたので通常は「居合」または「居合術」と書かれていたし、筆者自身も子供の頃に「座頭市は居合の使い手」とおぼえていたので違和感を感じました。
そもそも「抜刀術」という言葉が一般に知られたのは、「るろうに剣心」の影響によるもので、座頭市が制作された頃は居合と呼ぶのが普通だったはずです。
ただ、古流の剣術流派の中には、居合のこと「抜刀術」を称する流派もあるので「この著者、剣術稽古の経験があるのかな」と思って読み進めましたが、その後にとんでもないことが書いてありました。
それは、「武士は鎌倉時代に成立した」というトンデモというかあり得ない事が書かれていました。
(しかも、強調して)
「御家人」や「地頭」だったら理解できます。
御家人は鎌倉幕府(鎌倉殿)と主従関係を結んだ武士のことだし、地頭は鎌倉幕府が任命するものだから理解できるのですが、「武士」の称号を鎌倉幕府が与えるなんて聞いたことがありません。
武士が鎌倉時代に成立したというなら、我々は歴史の授業で習っているはずだし、平将門や源義家、平清盛が武士ではなく単なる武装集団というか野盗や山賊のたぐいになってしまうはずなのにそれを堂々と書く度胸。いったいその自信はどこから来るのか。
そこで、うんちく系エッセイの作者に感想欄を通して質問しました。
「鎌倉時代に武士が成立したという、トンデモ学説や文献を教えてください」
結果は、感想削除の上ブロックされました。
おいおい、たしかに「トンデモ」とか「源義家は山賊か?」などと書いたが、単なる批判に終わらないように、「武士の鎌倉時代成立説」の根拠となった学説または文献を教えてほしいと書き込んだんですけどね。
自説を主張する根拠すら教えないとは、いかなる理由なのか極秘にする必要がどこにあるのか、全く理解できないのです。
(「〇〇細胞は、コツがあればできまーす」と同じかな?)
その後、このうんちく系エッセイの作者の投稿を読んでいると、どうも先祖が元武士を称する豪農のようで、家に伝わっていた伝承をそのまま信じ込んで主張していると推測しました。
まあ、なんて由緒正しい家系なのでしょうか。
(ほかにトンデモ学説を主張できる理由など、私のように由緒正しくない足軽か百姓の子孫ごときが思いつくわけないでしょう)
そのようなことがあってから、このうんちく系エッセイは、どこかで仕入れた与太話を面白おかしく書いている作品だとおもって、今も楽しく読ませてもらっています。
(いかにも「うんちくを語ってます」と、大上段に構える大仰さも大好きですし)
調べれば調べるほど、アラが見えますしね。
(うぷぷ、こんな基本的情報を間違っているなんて、うんちくを語るほどイタいぜ)
、
この作品をここまで読んでくださったみなさん。
くれぐれも、うんちく系エッセイの情報は、最低限ネット等で確認をとってから信じるようにしましょう。
ちなみに、東京は鰹だし、京都をはじめ関西は昆布だしを料理に使用するのは、北前船が昆布を京や大坂に運んでいたことに由来するそうですよ。(嘘)
と、ここまで読んでくださってありがとうございます。
もし、削除対象にならなければ、今後もうんちくの内容に関する疑問を書きたいと思います。