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第3話 悪魔の向かう先

 第1部の終わりです。


1行でわかるあらすじ


 勇者が復活しました。ハーレムは不滅なのだよ

 私は……死んだ目でがたがたと揺れる馬車で横になりながら、青い空を見ていた。


 商人を護衛するという元に、行先の中間地点であるボンデゼディアの街へと向かっていた。


 肝心な行先はエデルスと呼ばれる都。かつて魔導士が自分の命を犠牲にして封印した神の兵器が封印された都である。その魔導士は伝承では、都を滅ぼした極悪人とされている。


 しかし、この地より元から住まう一族では、世界を滅亡に導く兵器を封印した者とされている。


 事実がどうなのかはわからない。でも、探索していた遺跡の碑文と手がかりとなる指輪を手に入れたことで興味がわいたのである。


「旅人さん、その服、みない服だけど、どこで手に入れたんだい?」


「ん、これか。遠い遠い故郷の服さ」


 私は遠い故郷を思い出しながら言う。ああ、故郷がなつかしい。暖かい布団、争いごとのない平和な故郷が恋しかった。


「ほぉ、どうして……こんなところに来たんだい」


「そうだね……魔法の実験やっていたら、こんなところに飛ばされたかんじかな」


「ははははは、それは災難だったね。じゃあ、故郷にもどる手段を探しているかんじかい?」


「そんなところ」


「無事に戻れるといいね。それから、ホルレーデ商会もよろしくね。旅に役立つ道具も売っているからね」


 商人はしっかりと自分の商会の宣伝を行う。それに対して、商人らしいと思いながら問いかける。


「勇者たちのことを知ってるか」


「ん、勇者が気になるのかい?」


「気になるさ。世界を救うんだろう」


 私は死んだ目で言う。つい1週間以上前に殺したばかりの私にとっては皮肉すぎる内容だ。


ちなみに、殺した理由は勇者たちが、ギルドで、種族の村を襲うのを受けたからである。


 彼らが殺されたら世界の生態系の一部が壊れる。一掃の理由は、よくわからない。だけど、見えない何かに誘導されているかのようだった。


 殺した後は、しれっとギルドへ行く。依頼は取り消しされていたので、部族が襲われることは無くなった。理由は、不明。戦いの裏には見えない存在が依頼を取り消したのだろう。


 本当、何と戦っているかわからない。


「そうだな、噂によると悪魔を倒すために神が残した武器を探しているという噂だよ」


「悪魔か。早く倒されるといいな」


 本当、一体、悪魔はどんなやつだろう。……いや、私か。出会う勇者をかたっぱしから殺しているだからな。


 どういう理由かわからないが、あいつら……殺しても殺しても何度も蘇るし。どんな理由でよみがえるか知りたい。


 私が勇者を殺したと言っても誰も信用されないだろうし、勇者が死んだという記述はない。勇者を殺したという事実が残れば……人の世界に大きな衝撃を与えるからなのだろう。


 巧妙な情報操作で勇者が死んだ事実を消しているのだろう。なにせ、一般人の目の前で勇者を殺しているのだ。それなのに、私の存在という記憶がすっぽりと抜け落ちているのである。


 やっぱり、裏に何かいる。そのわからぬ存在を知ることが重要なきがする。その前に、戻る手段が見つかれば……いや、戻れないな。


 託されたんだ。悪も正義も関係なく巡る星に生きる命を守ってほしいと。私の為に命を差し出してくれた彼女に報いるために。逃げることは許されない。


 これが正しいかわからない。すくなくとも、私は自分の欲望。誰かを苦しませてまでも行おうとすること。だから、悪である。誰も涙を泣かさず、お互いに平和にできることが正義である。


 でも、未熟な私には無理である。だから、私は自分の悪に従うのみである。


「ん、ありゃなんだ」


 商人は気が付いて、目を細めて遠くを見る。


 私も気になって、商人が見る方向を見る。


 黒い影。それが徐々に近づいてくる。


「おい、まて……ありゃ、ドラゴンだ」


 しかも、私たちの前へと舞い降りて、馬を襲う。


 それと同時に、私と商人は馬車からほおりだされる。


 地面にたたきだされ、ドラゴンは馬を食べていた。


「……ひぃいいいい」


「安全な場所まで離れてくれ」


 私はそう言うと、立ち上がりドラゴンを見据える。


 私は鉄鬼を呼び出す言葉を口にする。


「悪があれば悪を喰らい


正義があれば正義を喰らう


命の理ここにあり」


 旅は前途多難だった。


 第1部終わり。続きは反応を見て描こうかと思います。ここまで、読んでいただきありがとうございます。

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