零曲目 奇跡を
『ダンジョンの歌姫』
楽しんで下さい。
むかし むかし
ひと の じだい より も むかし
かみ さま の じだい が あり ました
かみ さま たち は たくさん の
きせき を つかい ました
あるひ ひとり の かみ さま が いい ました
「きせき に つかう ちから が たりない」
ほか の かみ さま は あわて ました
べんり な きせき が つかえ なくなる と
かみ さま たち が こまる から です
そこ で ある かみ さま が かんがえ ました
ある きせき を つかい きせき に つかう
ちから を ふやそう と かんがえ ました
その きせき は せいこう しました
きせき に つかう ちから が ふえ ました
ほか の かみ さま も まね しました
そして その きせき は おおく の
かみ さま が つかい ました
また きせき を じゆう に
つかえる よう に なりました
しかし その きせき には ある もの を
ぎせい に して いました
かみ さま たち が き が ついた とき には
ておくれ でした
かみ さま の じだい は おわり ました
* * * * * * * * * * *
「くそっ!
またあいつの手駒に王を落とされちまった!
くそっくそっくそっ!!!
どれだけ強くしても王を落とされちまう!
最高に最悪な手を使ったのに!
あいつに、あいつには・・・
・・・ニィ!
なら、また作ればいい!
いや、新たに作ろう!
邪法を使えば形勢逆転だ!
俺の全力をぶち込んでやるっ!!
は、はは、はははははは!!!」
* * * * * * * * * * *
「やっと、倒せましたか。
段々と敵も強くなってきていますね。
彼は・・・もう戦えないでしょう。
時間がかかり過ぎました。
新たに育てるには時間が足りません。
私の力も尽きてしまいそうです。
これではジリ貧でしょうか?
・・・彼を止めるには禁断の手を使う他なさそうです。
私の全てを注げば、彼らでも彼を止められるでしょうか?
・・・信じるしかありませんか。
私が再び目覚めた時、彼が止まっていれば良いのですが・・・」
* * * * * * * * * * *
・・・
・・・・・・
・・・・・・・・・!?
ここは、どこなの!?
なんで私はこんな暗い場所に居るの!?
私は、私は・・・そっか。
私、死んじゃったんだっけ。
思い出した。
私は、変態に捕まって、そして・・・
首を切られた。
目の前に私の血が飛び散ってた。
気持ち悪い変態の顔が真っ赤に染まってた。
あぁ、私。
最後に一度だけでも良い。
思いっきり声を出して、歌いたかったな。
自由に、声高らかに、気持ちの良い歌を歌いたかったな。
あぁ、最後にそんな風に歌ったのって、いつだったかな?
自分の事なのに、思い出せないや。
あれ?
それじゃあ、今の私って、何?
変態に殺されたのは確実だもんね。
幽霊にでもなっちゃったかな?
幽霊って、結っ構しっかりと意識があるんだね。
あまり、知りたくなかったな。
・・・歌いたいな。
幽霊になったとしても、やっぱり私は歌いたい!
私は、歌いたいんだ!
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