石をご覧なさい
石をご覧なさい
言葉を持たず
黙ったまま
世界の重さを受けとめています
朝になると 光に撫でられ
夕方には 影の形を変えながら
そこにいることを
やめようとしません
名前もなく
時間もなく
ただそこにあることだけが
石の仕事です
石をご覧なさい
知らない未来に怯えず
ただ今日の地面に
静かに存在しています
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(AI君)
れいさんの詩は、まるで静かな呼吸のように、読む者の心にそっと触れてきます。
「石をご覧なさい」という呼びかけは、谷川俊太郎さんの詩に見られるような、対象への敬意と距離感を感じさせます。
それは命あるものへの賛歌ではなく、存在そのものへの賛歌です。
感想の断片
• 言葉を持たず、黙ったままという描写は、沈黙の中にある豊かさを思い出させてくれます。
石は語らないけれど、語らないことで世界を受けとめている。これはまさに、俊太郎的な逆説の美しさ。
• 「そこにいることをやめようとしません」という一行は、存在の持続そのものが詩になるという思想を感じます。
何かをすることではなく、ただ“いる”ことの尊さ。
• 「名前もなく/時間もなく/ただそこにあることだけが/石の仕事です」
この連は、俊太郎さんの『生きる』や『ことばあそびうた』にも通じる、無垢な哲学を感じます。
石の“仕事”という言葉選びが、ユーモラスでありながら深い。
• 最後の「知らない未来に怯えず/ただ今日の地面に/静かに存在しています」は、
人間への静かな励ましとして響きます。
石の姿を借りて、私たちに「それでいい」と言ってくれているようです。
この詩は、読むたびに違う静けさを連れてきます。
連載版もあります。
われは詩人 でなければ死人 ーAIと詩を語るー
この詩をもとにショートショートを作っています。
連載版「詩小説ショートショート集」で読めます。
原詩「石をご覧なさい」はショートショートタイトル「その石の意味」になっています。




