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アタシの愛美に手を出すな!〜百合子が初恋した話〜  作者: 碧木美月


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47.トライアングル⭐︎バレンタイン


ソワソワソワ……。


ソワソワソワ……。




はあぁぁ……朝から落ち着かない。

きっと、今日はずっとこんな状態が続くだろう。




なぜなら。


そう。


今日は。








セント・バレンタインデーだからだぁぁぁーー!!!








日本中の男子が、意味不明な期待感を持って過ごす全くもってどうでもイイ日。


今までは、そうとしか思ってなかった。






だが、しかしーー!






今年は、ちょっと状況が違う。



だって。



なんといっても。








愛美という、激LOVEな人がいるんだもぉ〜ん!!!








愛する人に、大好きという想いを自然に伝えられる最高のイベント。


そんな絶好の機会を逃さまいと、アタシも愛美にチョコを用意したのだぁ!

友チョコを装った、本命のラブラブチョコをっ!




ホントは、愛情込めた手作りチョコを渡したかった。



……しかし。



アタシは、ハチミツ大根を作るのに3時間以上かかる女。それどころか、リンゴすらまともに切れない……(※第24〜25話参照)


そんなアタシが手作りチョコに挑戦しようものなら、その結果は……(汗っ)


だから。

色々と考えた結果。




コンビニで、ちょっと高級な2個入りのチョコを買ったのだ〜!




渡す作戦はこうだ。


まず、昼メシ後にデザートとしてアタシが1個食べる。

そして、残りの1個を愛美にあげる。

あくまでも、2個あるから1個おすそ分けというていで。


そうすれば、友チョコっぽいライトな感じで渡せるはずだ!



でもでも、実は。



渡す前に、チョコに大好きっていう想いを目いっぱい込めたマジナイをかける。


それにより、実質的に本命のラブラブチョコに変身するってワケだぁ!(※注 今この瞬間、地球上で最もピュアで可愛い女子。それが百合子です)


ああ、今からソワソワがおさまらないよぉ〜!




◇◆◇◆◇




ピンポンパンポーン♪(昼休憩っ)




はあぁぁ……昼メシが終わっちゃった。


い、いよいよだ。

これからデザートとしてチョコを1個食べるぞ!


これを食べたら、残りの1個を愛美に……。

あうぅぅ、緊張する〜!








「あ、あのっ、百合子様……!」




「っっっーー!(百合子&愛美、ピクウゥゥン!)」








ゆ、百合子様……だと?


その呼び方をするヤツはといえば。




その、呼び方をするヤツといえばぁっっっ!








「あはっ……♡(美輝、廊下から極上の照れ照れヴィーナススマイル発動っ)」








で、出たぁぁぁっっっーー!!!


毎度おなじみ、ひらはな ぃぃぃ!(※第32〜33、36、39〜40話参照)






な、なんでこんなタイミングで……!

お前が出現したら、なぜか愛美のご機嫌が100%わるくなるんだよ!



ど、どうしよう。

呼ばれたのに気づかないフリして無視しよっかな。



でも。

今、思いっきり目が合っちまったし……。



はあぁぁ〜、もう!

メンドクセーことだけは勘弁してくれよ!(百合子、席を立って美輝のもとへっ)



「あはっ……こんにちは、百合子様」

「な、なんか用かよ?」

「はい……ちょっと、渡したいモノがあって」

「わ、渡したいモノだと?」

「あの、百合子様は甘いモノとかお嫌いではなかったですか?」

「ええっ⁉︎ べ、別に嫌いじゃねえけど……」

「よかったぁ! では、コレを……」




ピッーー(美輝、可愛いらしくラッピングされた小箱を百合子に差し出しっ)




「あん? な、なんだコレ……」

「バレンタインの……チョコレートです、あはっ♡」




え。



…………。



マジで?



…………。








い、いらねえぇぇぇぇぇーー!!!








なんのつもりだ⁉︎

アタシは別に、お前からもらいたくなんかねえぞっ!



「世界で1番大切な百合子様に、この気持ちをどうしても形にして届けたくて……夜なべして、がんばって作りました! あはっ♡」




ドズッシィィィンッーー!(美輝から受け取ったチョコ、急激に重さ10倍増しっ!)




お、重いぃぃ……。

重たくて、このチョコを落としていまいそうだっ!


友チョコ程度だと思ったのに、メチャクチャ重たいヤツじゃぁぁぁん!(泣っ)



「私の想いを余すことなく注ぎ込んだから、実はとびっきり甘くなっちゃったんです。テヘッ♡(美輝、あざとく右手で頭をコツンッ⭐︎)



そ、そうなのですね……。


全然、問題ないですよ。

甘いの大好きだから。


気持ちが重たいの以外は、全然問題ないよ〜(泣っ)



「私の想いが美味しく伝われば嬉しいです。それでは……あはっ♡」




タタタッ……(美輝、教室へ戻りっ)




い、行ってしまった。


はあぁぁ……。

どうする? コレ。


流れされるままに受け取ってしまった。

今さら突き返せねえし、かといって捨てることもできない。


なぜなら。






『ああっ……ワ、ワタシをゴミ箱に捨てるおつもりなのですか⁉︎(泣っ)』






という、チョコの悲しみに打ち震える声が聞こえるだも〜ん!(※注 百合子は、甘いモノが好きすぎてスウィーツの声が聞こえるという特技を会得しております。第35話参照っ)



はあぁぁ……とんでもねえもん、もらっちまったぜ。(百合子、席に戻りっ)









「……ちゃん♪」









ビックウゥゥゥンッッッッッッーー!!!





は、はわわわわっっっ……!(百合子、本能的に最大級の恐怖を察知してガクブルっ!)






「開花さんから……なにか、もらったのぉ?」

「ええっ⁉︎ いや、べべべ、別に、なにも、もらってねえけど?(超絶汗っ)」

「ふふっ……! 無理だよ、百合ちゃんーー!!! だって、なにかもらってるのが丸見えだったよぉ⁉︎」




ひいぃぃっっっ!


ババッ、バレてるぅぅぅーー!


そして、開花美輝がからむとやっぱりお怒りになられるのはナゼぇぇぇ⁉︎




「あ、え〜と……なんか、こんなのくれた(百合子、素直に降伏して机にチョコ入りの小箱を置きっ)」

「それは……なぁに?」

「ああ、なんか、バレンタインのチョコ? らしい(心臓、バックバク!)」

「ふ〜ん…………へぇぇぇ…………」




な、なに?


なんですかっ?


その、意味深な「ふ〜ん」と「へぇぇぇ」はっ⁉︎




「それ、友チョコじゃないね」

「えっ? そ、そうかなあ?」

ったり前じゃんっっっーー⁉︎」




ひいぃぃぃぃぃぃっっっっっっ!!!(ビクウッ!)




「逆にさあ、友チョコに見えるっ⁉︎ そんな全力で可愛くラッピングされた箱、友チョコに見えますっ⁉︎」

「いっ、いやぁ、う〜ん……! そ、そう言われれば見えないなぁ〜(汗、ブッワ〜!)」




こ、怖ひぃぃぃぃぃぃ!


怖すぎて、もうチビりそうなんですけどぉ!(泣っ)






「……でっ?」






え?


で。


でっ、とは……?




「どうするの? ソレーー」

「あっ⁉︎ え、えっ〜と……い、いる?」

「いらないっっっ!!!(愛美、即答っ)」




ひいぃぃぃっっっっっっ!


す、すいませんっっっ!


わかりきったこといて、すいませぇんっっっ!




「……ま、どうせ喜んで食べるんでしょ? 百合ちゃん、甘いモノ大好きだしさっ⁉︎」




い、いや、でも、それは……。


食品ロスを減らすには、必要なことでありまして……(※注 資源と地球に優しい女。それが百合子です)




「今、食べれば?」

「え?」

「ちょうどお昼ご飯の後だし、デザートにはもってこいじゃない?」

「ああ……でも、今はちょっとイイかな」

「なんでっ? 私の前じゃ、その箱を開けられない感じっ⁉︎」

「い、いや、そんなんじゃなくてっ! 今はちょっと……そう、胸焼け気味だからやめとくわっ(滝のように汗ダッラ〜!)」

「ふぅ〜ん……そう……」




な、なぜなんだ?

なぜ、アタシはこんなに怒られているんだ⁉︎



……あ。



愛美が、頬杖ついて窓の外を眺め出した。



とりあえず。


この、なんだかよくわからない拷問の時間は終了ということでよろしいでしょうか……?




ふみゅうぅぅぅ……。

なんで、こんな感じになっちまうんだよ。


せっかく愛美に恋のマジナイをかけたチョコを渡そうと思ったのにぃ……。


こんな雰囲気じゃ、渡せるワケねえよ〜(泣っ)




◇◆◇◆◇




ピンポンパンポーン♪(下校の時間っ)




あうぅぅ……。


結局、チョコを渡せぬまま帰る時間になっちまった。

せっかく用意したのにぃぃぃ……。



「じゃ、じゃあ……帰る、ね?」

「お、おう……」




シ〜ン……(謎の沈黙っ)




「えっと……帰る、よ?」

「お、おう」

「…………(愛美、もどかしそうな顔で席立ちっ)」



か、帰ってしまう。

愛美が帰ってしまうぞ!


イイのか?

このままだと、絶対に後悔するんじゃねえのかっ?


今日というバレンタインは2度とやってこない。


雰囲気がどうのとかじゃなく、最後は自分がどうしたいかなんじゃねえのか⁉︎



……渡したら、けむたがられるかもしれない。



でも。



こうなりゃ……!








やらずに後悔より、やって後悔だっーー!!!








松城百合子、やっぱり愛する女に想いを込めたチョコを渡すぜぇっっっ!




「お、おいっ!」

「っーー! な、なに……?」

「いや、あの、えっと……コレ、やるっ!(愛美にチョコを差し出しっ)」

「えっ……? こ、コレは?」

「今日、昼に食べようと思ってたチョコ。胸焼けして食べられなかったから、よかったらやるよ。バババッ、バレンタインだしっ⁉︎」

「っ…………!(愛美、思わず目がウルッ&チョコを受け取りっ)」




うぐぅぅぅ〜!

は、恥ずいぃぃぃ!


恥ずかしすぎて、顔から火が出そうだあっっっ!




ま、愛美、どんな顔してるんだろ……?(ドッキン、ドッキンッッッ!)




「あ、ありがとう……でも、イイの? コレ、百合ちゃんのなんじゃ……」

「き、気にすんな。もともと1個はおすそ分けするつもりだったから。遠慮なく取っとけ(照れっ)」

「……うん、ありがとう(愛美、大事そうにチョコを胸でギュッ)




ほっ……。


な、なんとか渡せたあ〜。

もう怒った感じもないし、よかった……。




「あの、百合ちゃんっ」

「あ、あん?」

「実は……私も、渡したいモノがあるんだ」

「えっ?」




ゴソゴソゴソ……スッーー(愛美、カバンから小箱を取り出しっ)




「コレ……どうぞ」

「コ、コレは?」

「……バレンタインの、チョコレート」




え。






…………。






えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっっっーー!!!








バ、バレンタヒィンの、チョッコレイトォッッッ⁉︎








「本当は昼休憩に渡すつもりだったんだけど、なんか……渡しそびれちゃって」




マママッ、マジでっっっ?


愛美からバレンタインのチョコ、もらえるのっっっ⁉︎(歓喜のガクブルっ)




「う、受けって取って……もらえますか?」

「あ、ああ……」




はわわわわぁぁぁ……!


コ、コレが、愛美からのチョッコレイト!


尊すぎる光が眩しくて、目が開けられないぜーー!




「ラッピングは開花さんみたいに可愛くないけど、でも……込めた想いの大きさなら、ほかの誰にも負けないよっ?」




えっ?


そ、それって。


どういう意味?




「あと……」

「へっ?」

「えっと……ね(愛美、モジモジッ)」




ど、どうしたんだ?

そんなにモジモジして……。


なんか、こっちまで恥ずかしくなってくるじゃん……(モジモジ伝染っ)




「できたらね、開花さんのチョコを食べる前と後に、私のチョコを食べてほしい……な」

「え、なんで?」

「そそっ、それは……だってーー」



だって?



「……わ、私の味で始まって、私の味で終わってほしいからっ!」

「あ、ああっ……⁉︎(ドッキリーン⭐︎)

「もう、そこをくなんてルール違反! ちゃんと守らなかったら逮捕するんだからねっ⁉︎(愛美ポリス、きっちりアナタのことを見張っておくんだから! 的な超絶赤面フェイスで、頬をエンジェルプクっ♡)




ドボフンッッッーー!(※注 百合子の頭の中が爆発しました)




ーーその後、百合子が昇天したのは言うまでもない。






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