10・現代の魔法使い 覚醒
都合によりタイトル変わります
杏子は部屋に戻ると、わずかな目の痛みと頭痛がしたのでベッドに倒れこむ
「ちょっとはしゃぎ過ぎちゃったかな」
そこに黒猫のキキがやってきて、
痛む左目のすぐ横にすりすりと顔をこすりつけてきた
癒しの効果なのか多少痛みが和らいできた
「心配してくれてるの?ありがとね」
お礼に頭や首のあたりをナデナデしてあげると、ゴロゴロ音が聞こえてくる
ご飯に呼ばれるまでこうして安静に過ごした。
食事中も痛みが止まず調子悪そうにしてたら
「杏子なんか調子悪そうね、今日は早めに寝たほうがいいわよ」
と言われたので、その通り早めに寝ることにする。
ベッドに入るとまたキキが寄り添ってくれたので一緒に寝ることにした。
朝起きると痛みも引いてきて多少楽になる。
朝もいつもより多めに休息を取るようにして、
日課もスマホのデイリーとパソコンだけに済ます。
今日は朝食に呼ばれるのと同時くらいによりちゃんが迎えに来てくれた。
一緒に食卓に付くと母が心配そうに聞いてくる
「杏子、体調は大丈夫?辛いなら学校休んでもいいのよ?」
「んー寝たら落ち着いたから多分大丈夫。それによりちゃんとも一緒に居たいし」
「あらそう?頼子ちゃん、もしかしたら迷惑かけるかもしれないけれど
学校では様子見ててもらってもいいかしら?」
「はい、任されましたー。だいじょーぶです。私おねーちゃんですから!」
「だれがおねーちゃんだ」
「あらあら、ありがとうね。ほんといつも助かるわ。」
いつものように二人でいってきますを言って登校する
華子と合流すると、頼子は少し大げさに話し出す
「そうだ、きょーちゃん、もし体調が悪化したら言ってね。一緒に保健室行こうね」
そう言ってちらっと華子に目配せする
華子もそれにコクンとうなづいた
華子の母親が今臨時の保険医をやっていて、護衛として紛れている。
朝のホームルーム前に華子は保健室に立ち寄った
「お母さん、杏子ちゃん体調悪いらしくて、
巫女様に報告するよう言われてきました。」
「お、ありがとね。もし暴走の可能性があるなら早めに学校から離れたほうがいいな
早退となったら華子も付いていきなさい。これを渡しておくわ。」
なにかの石を三つ渡される
「これは人避けに近い結界石だ。これを持ってる者は周りから認識されにくくなり
自然と人が避けて通ってくれるようになる。
いざという時は杏子ちゃんと巫女様にも持たせるようにしなさい」
「わかりました。」
保健室を後にして教室へ向かう華子。
最初はなんともなさそうだった杏子だが、お昼に近づくに連れて、
元気がなくなり、お昼になるとぐったりしていた。
「きょーちゃんだいじょーぶ?辛いなら一緒に帰ろっか?」
「んー、頭痛いからそうする。おんぶして。」
「ふふ、いいよ。先生に言ってくるから待っててね」
頼子は事情を話し、一緒に帰る事を伝えると、杏子をおぶさる。
華子も急いで母に連絡しに行くが、
母は手が離せないようなので迎えの手配をしてくれるようだ
すぐに学校から離れた方が良さそうなので帰りの途中で迎えと合流するようにした
杏子は頼子の背中でぐったりして、寝ているかのように静かだ
華子は杏子に聞こえないようにヒソヒソと頼子に話しかける
「お母さんからこれを預かってます。念のためお二人もお持ちください
人から見つかりにくくなる結界石のようです」
「わかった。ありがとね」
頼子は石を二つ受け取ると、一つを杏子のポケットに忍ばせる
暫く歩くと杏子は辛そうにうなされる
「あ”ぐう、うう、痛い・・・」
「ねえ、きょーちゃんだいじょーぶ?・・・これ、ま、りょく?」
「暴走が近いかもしれません。一旦こちらへ」
と、近くにある人気のない公園へ誘導する
安静のため、頼子が膝枕をしてベンチに寝かせると、華子はスマホを取り出す
「今の現状と所在を、組織に報告してきますね」
と言い、会話の届かない場所まで移動する
「うん、わかった。お願いね」
辛そうにする杏子を心配そうに見つめ、優しく頭を撫でてあげる
「きょーちゃん、きょーちゃんしっかりして」
「う、うう、よ、よりちゃん・・・ごめ、ん」
「いいの、今は安静に、ね」
頼子は杏子の手をギュッと握ってあげる
「あ、ぐ、う、なにか、く、る」
「きゃっ」
ドンッと音がして頼子は少し吹き飛ばされる
華子は音の方向に目を向けると、魔力に覆われて少し浮いている杏子が目に入る
「え、浮いてる・・・?」
そのすさまじい魔力に当てられたのか右手からスマホが落ちそうになる
「きょ、きょーちゃんだめ、戻ってきて、きょーちゃん!」
吹っ飛ばされはしたが怪我はないようだ。
近づことしたが、飛ばされた衝撃がまだ残っておりうまく立ち上がれない
杏子の全身が光だし、二冊のノートが中に浮かぶ
ノートのページが次々と切り離されていき、杏子の周りを漂い始める
その一枚一枚が光って、杏子の中へと吸い込まれている
(空気中の・・水を、集める・・・)
杏子の目の前に水が集まりだす
(集めた水を・・・薄く引き伸ばす・・)
(周りの温度を奪い、凍らせる・・・それが・・・『氷刃』)
「アイスエッジ」
ヒュンっと僅かに音が聞こえ、華子の左横を一瞬風が通り抜ける
左腕に何かが、かすった感触がしたので腕の方を見てみるが何ともない
様子を見ようと少し動かしたら、手首と肘のちょうど真ん中
前腕のあたりがゆっくりと分離し、腕の先が地面にポトッと落ちる
「え、腕・・・取れちゃった・・・」
華子は少しの間、落ちた腕を見つめて呆然とした後、
ガクッ崩れて、膝立ちになる
かなり鋭利な物でよほど綺麗に切れたのか、
切り口の組織にあまりダメージは無く痛みもあまり感じない。
まるでそこだけ時が止まったかのように出血も殆んどない。
腕自体が切られたことにも全く気づいていないかのようだ
「え、まって、だ、だめ、うで、やだ、もどさなきゃ、うう、やだ・・・ひっく」
華子は涙を浮かべながら落ちた腕を拾い上げ、
腕をくっつけようとグリグリと押し付ける
無理に押さえつけてるので血も吹き出し始める
「だめ!いけない!」
頼子は駆け寄り、聖なる光で切り口を包み込み出血を抑える
「あぁ、うで、うでがぁ・・ひっく、やだょぅ、うで、とれちゃぁ、ぅう、ひぐ」
腕を必死に押さえながら泣きじゃくる華子
「大丈夫、まだくっつくと思うからそのままおとなしくしててね、いい?」
頼子は優しく諭し、頭を撫でてあげながら治療する
杏子の様子が気になり、治療の合間に時たま振り向くが、
杏子はそれから全く動く様子がない
・・・杏子は精神の奥底で、微かに意識を取り戻す
次回こそ 魔法少女 マジカル アンズ爆誕
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