表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/24

第二話 誕生 シンジ·イシスタ伯爵

多忙のため、不定期の更新になってしまいます。

でも、できるだけ、日を開けないで続けたいと思っていますので、応援をよろしくお願いします。

 その日、王国からから正式に、俺がイシスタ伯爵となることが発表され、俺とマリアの結婚式が、イシスタの領都の《女神クロート神殿》で行なわれた。

 神殿の前の広場には、新しい《イシスタ伯爵夫妻》を見ようと、多くの人々が集まり、俺達が顔を見せるのを、『今か今か』と待っている。

 俺とマリアは、神殿の二階のテラスに出て、人々の前に出ると、『『『ワアー。』』』という歓声が上がり、そして、次第に静まり俺達の言葉を待っている。


 「領民の皆さん、私の隣にいる方が、女神クロート様のお導きにより、そして私が選んだ夫である《シンジ様》です。

 彼の助けにより、私は父の仇を討つことができ、また、乗っ取りを企んだ貴族達の手から、このイシスタ伯爵領を守ることができました。

 これからは二人で、このイシスタ領が豊かで暮らしやすいところになるよう、努めて行きます。」


 「皆さん、初めまして。《シンジ》といいます。

 女神様の導きで、マリアと出会い、そしてここへ来ました。せっかく来たからには、皆さんとともに、イシスタ領を発展させて行きたいと考えています。

 街で見かけたら、気軽に声を掛けてください。俺は、たくさんの友達を作りたいんです。」 


 俺達の言葉に、広場では、人々が様々な反応だ。

 「おい、聞いたかよ。伯爵様なのに、俺達と友達になりたいとよ。」

 「ああ、驚きだな。普通の貴族様とは違うな、いい領主様になるんじゃねぇか。」

 

 「マリア様は、今も変わらずお優しい方だわ。以前、私達が開墾している所に通りがかった時に、大きな木の根に苦労しているの見られて、馬から降りられて、その馬で木の根を引かせて助けていただいたことがあったの。

 お礼を申し上げると、微笑んで、『皆、ご苦労様、がんばってね。』そう言ってくださったのよ。」

 「ええ、私も以前、子供達がはしゃぎ過ぎて

、マリア様にぶつかってしまったことがあって、てっきりお叱りを受けると思ったら、『子供のしたことですから、子供は失敗して多くのことを学んで行くものよ。』そうお優しく微笑まれたの。」


 「あのな、不思議なことだがよう。《シンジ》様って、《神事》様じゃねぇかって、そんな気がしてよう。」

 「うぉっ、そ、そうかも知れないな。なんでも、国王陛下が貴族達に、今後イシスタ伯爵家に手出しすることを禁じたそうだしな。」



 その夜イシスタ伯爵邸では、俺とマリアの結婚を祝うと同時に、家臣達との新たな忠誠を誓う儀式が執り行われていた。


 「騎士団長パットン、貴方を我がイシスタ伯爵家の家宰に任命します。」

 「ははっ、このパットンにできる限りの忠誠で、イシスタ伯爵家をお守り致します。」


 「レンジャー部隊第一小隊長ミラー、貴方をイシスタ伯爵家の騎士団長に任命します。」  

 「ははっ、この大役、ミラーの一命を掛け果たす所存でございます。」


 「レンジャー部隊第二小隊長アルト、貴方を財務官に任命します。」

 「ははっ、微力ながら、お役目全力を尽くし、イシスタ領の発展を目指します。」

 「レンジャー部隊第三小隊長クラウド、貴方を警備隊隊長に任命します。」

 「はい、領民が安心して暮らせるよう、街の治安に全力を尽くします。」


 以下、商工担当官ロイズ、農林担当官ファーマン、公共事業担当官ロードス、厚生担当官ケアラ、侍従長にレイナの布陣である。

 このうち、ケアラとレイナは女性であり、マリアの元侍従からの抜擢で、二人は前代未聞の抜擢に、その責任の重さに打ち震え、そして感激していた。

 「ああ、マリア様。幼い頃より仕えて参りましたが、女の身で、このような大役を仰せつかる日が来るとは、思っても見ませんでした。」

 「大丈夫、ケアラなら私の身をずっと心配してくれたように、これからは領民のことを心配してくれればいいのよ。」

 「マリア様、私にケアラ様の代わりが務まりますでしょいか?」

 「あら、務まらないとでも。レイナは今までも私の相談役よ。これからもね。」


 こうして、イシスタ伯爵家の新体制は、出来上がった。あとは、驚くような政策で領民を豊かな暮らしに導くだけだ。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ