淡白
君の紅い唇から溢れ落ちた言葉
たった五文字なのに酷く重たく
僕なんか瞬殺される程に鋭利で
どうしようもなく甘美な響きで
諦めを愛と云うのならば
執着を憎悪と云うのかい
人並みに生きてる筈だし
人並みに死ぬ予定なのに
貴方なんかに魅せられて
非日常とかに魅せられて
無意識に踏み出した右足
沈んで抜けそうに無いし
もう逸そ全身堕ちようか
薄く淡く儚く脆く
逝きたいと希望観測
無理と知ってるのに
願う事は罪なのかい
誰かに赦されないと生きれない
そんな私に価値など無いのです
死にたいとか呟いて生きたがる
酷く不安定で毎日が首吊り状態
都会の空気は澱み過ぎたからか
すれ違う人も何処か無理してる
息も出来ないくらいに盲目的に
好きでもない奴に好かれようと
必死に為って話題を掻きあつめ
お揃いとか謂って見える絆求め
歩く姿はまるで囚人みたいなの
何を食べてもやたら馴染まない
どうしたって吐き出してしまう
無駄に厳しくて無駄に甘ったれ
こんな世界だから堕落してくの
そんな世界でも補正しきれない
君の罪って一体なんなのかしら
幾ら押さえても溢れ出てくる血
私の中から消えていく愛みたい
どうしようも無いくらいに好き
所詮は紛い物なのかもしれない
濁流の様に離れていく君の背を
引き留めれなかった私も同罪か
いつもの視線に君がいるだけで
苦しい世界が息を吹き返すのよ
愛には憐れみや杞憂、憂いとか
拭いきれない不純が混ざってる
汚染された脳内に浮かぶ言の葉
それは貴方に貰った偽物の告白
淡色だった日常に突如落下した
深い闇色の黙視できない戯言共
消し去りたいのに消し去れない
悲惨な程に脆い精神はズタズタ
弱者や少数派は絶対的に不利で
なら逸そ殺してしまえば良いよ
何処からか聞こえたその言葉が
私のナカを弄って壊していくの
生きることは痛みなのに
必死に生きる意味って何
熱さは痛み、寒さも痛み
全てが痛みで充ちている
疑問に思わず生きている
それは凄く恐ろしい話で
感情が存在する意味とか
学校では教えてくれない
無数の虚の様な哲学的な
何かを知らないまま死ぬ
最も愚かで不幸な人々は
其を恐怖とかではなくて
幸福と感じてしまうのだ
愛なんて何処にもないと云う現実
見えないものを一心不乱に探す躯
弱い心を壊していく不協和音ども
飛ぶだけで救われると嘯くヤジと
私を消したがる周りのじゃがいも
十階建てのビルから天国への三秒
最期に背中に当たった手は誰の物
真実は私と誰かしか知らないまま
代わらない想いを一つ胸に残して
私は今から闇に堕ちていくのです