序章
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序章
闇は誰の心にもあるものだ。それは誰かを傷つける力でも、自分を殺す力でもある。一部の種族はそれを「邪気」と呼んだ。
元々邪気とはそれほど強大な力ではなかった。一人の人間が抱え込む闇の気などたかが知れていて、小さな諍いこそあれど大量虐殺や戦争を引き起こすには至らなかった。
しかし、それをよしとしないものたちがいた。
彼らは「ラグナロク」。自らを「神々の黄昏」と称し、世界に闇を振り撒く者たち。
50年前「闇の結晶」を持って地上に降り立った彼らは世界を邪気で包もうとし、またその活動は急速に着実に進んでいった。
神は見過ごさなかった。彼らの侵攻を止めるため、邪気に対抗する三つの力を地上に送り込んだ。
それが「神の子」。神器をふるい、邪気を浄化できる者。
地上に降り立った神の子は3人だった。彼らは神の命に忠実に、邪気の浄化を続けていた。
しかしラグナロクが降り立ち、神の子が降り立ってから20年もたった頃、再び世界の秩序は乱れ始めた。
神の子が愚かな人間に絶望し、嘆き、使命を放棄したからである。
邪気を浄化するものがいなくなり、世界は再び破滅へと動き出していた。
「あなたはこの世界に残された最後の希望、そして私の希望。
どうか生きてください。私がいなくなってもこの世界を諦めないでください。
時機を見誤らないで。綺麗なその瞳で、綺麗だったはずのこの世界を見極めて。
頼みましたよ。・・・・・・ルーン」
読んでくださりありがとうございます!
先が気になるような書き方を目指しました。