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34:again
私は会社を辞めて、別の街のカフェで働いた。
最初は、何事もなく穏やかな生活が続いた。
オーナーもとてもいい人で、なんでも相談できた。
でも、このことだけは誰にも相談できなかった・・・。
今の時間が壊れてしまうのではって思ってしまって・・・。
空我先輩は、また私の前に現れた。
今度は、お店の客として・・・
毎日現れた。
私を見つけると、ニヤッと笑って見つめてきた。
コーヒーを運ぶと、「やっと近くで見れた。」とか、「ありがとう。その笑顔ずっと見ていたい。」とか・・・
ある日・・・
「湊さん。これ」
カフェの先輩が私にメモを渡した。
「あそこのお客さんがあなたにって・・・。」
目線の先には、空我先輩がいた。
「今日は一緒に帰ろう。もう俺の前から逃げないで。一緒にいてほしい。」
怖くてどうすることもできなくなった。
その日の晩。
「やっと見つけたよ。飛鳥。」
あの出来事。
今でも思い出したくないあの出来事。
そして今・・・
お店の中に先輩はにいる。
連れ戻されちゃうの?
もういや・・・。
助けて・・・




