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lost field  作者: 清田花音
12/37

12:dinner


「おかえり~。あれ?一人はじめましての子がいるわね。」

「あっ・・・あの・・・」


私が返事に困ってると・・・


「マダム。さっき連絡した飛鳥ちゃんです。」


信康さんの一言でマダムというその女性も微笑みながら


「湊飛鳥ちゃんね。はじめまして、マダム・紅葉くれはです。よろしく。」

「よ・・・よろしくお願いします。」

「じゃ、食事をしながらゆっくり事情を聞こうかな。ご飯作ったから、みんなカフェテリアに移動して。」

みんなについて移動しようとしたとき・・・

「飛鳥ちゃん行こう!!」

一樹さんはそういうと、私の右手をつかんで階段のほうに走り出した。

「えっ!は・・・ハイ。」

後ろのほうから

「あっ!一樹!こら!」

翔さんの怒鳴り声が響いていた。


カフェテリアは3階にあった。

一樹さんがドアを開けると、そこには3人の人がいて、長い机の上にはビュッフェのようにパンやおかず、スープなどが並んでいた。


「一樹!誰やねん。そいつ。」

上下とも黒のジャージで身を包んだ男の人が関西弁でしゃべると

「ほんとだ、はじめてみる子だ。彼女?」

ロリータ系の白いドレスのような服を着た女の子が私のほうを見ていた。

「うん僕の彼女・・・」

といったとたん、一樹さんに大きなこぶしが振り下ろされました。

「違うだろ!!」

翔さんがそういうとつかんだ手をチョップではずすと

「行こうか。嬢ちゃん。」といってテーブルに案内してくれました。

「翔。かわいい子じゃない。彼女?」

赤いYシャツを胸元まで開け、ひざ上までの黒色のスカートにハイヒールをはいた女性が近づいてきた。

「違う。新しい家族だ。」

「ふ~ん・・・。よろしくね。」

「よろしくお願いします。」


みんなが席に着くと

「みんな。今日から新しい家族が増えます。湊飛鳥ちゃん。みんなヨロシクね。じゃ、飛鳥ちゃん。ここに来るまでのこと教えて。」


私は席を立ち、自己紹介を始めることになった。

「はじめまして。湊飛鳥です。ここに来るまでの間は、公園で生活してました。それまでは、アパートで・・・暮らしをしていたんですが・・・」


そのとき、私の心には辛い過去の情景が広がっていた。


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